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¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
アモルファス半導体の形成過程における化学反応性を, 原料ガス2の電子状態と関連づけることを試みた. これに基づき, アモルファス半導体の気相合成原料となるガスを, 光反応に対して予想される反応性の観点から2種類に分類した. 2種の反応性の異なるガスの組み合せと, 励起手段(光とプラズマ)の組み合わせによる, 新しい積層薄膜の高速製造法を提案し, その可能性を実証した. 具体的な研究テーマと成果の概要を以下に示す. 1.各種原料ガスの量子化学パラメーターと反応性 フッ化シランおよびメチルシラン類の電子状態を半経験的分子軌道法であるMNDO法を用いて計算し, フロンティア軌道エネルギー値から励起状態の生成し易さを, 2中心結合エネルギーから結合開裂の位置を予測した. 計算したガスについて, プラズマ反応系の診断と生成するアモルファス半導体膜の構造解析を行なった. 理論計算からの予測は実験と良く対応し, 他の原料ガスについても, 反応性の予測が計算によってできることを示唆した. フェニルシランに方法を拡張し, 実験結果が励起状態のエネルギーを考慮することによって良好に説明できることも明らかにした. 2.パルスプラズマー光(PP&P)CVD法によるアモルファス積層薄膜の連続合成 上記の研究から, 原料ガスの構造によって反応性は顕著に異なり, 励起エネルギーによって反応性は制御できることが示唆された. 特に光CVDでは, 波長によって, 分解し膜を形成するガスと非反応性のガスを選別できる. 一方, 励起エネルギー分布の広いプラズマCVDでは非選択的な膜形成反応が起こり易い. この原料ガスと励起モードによる化学反応性を組み合わせ, 2種の膜を連続的に積層化する新しい方法を提案し, 実証した.
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