金属の連続燃鈍プロセスにおける直火を利用した無酸化加熱法
Project/Area Number |
62603535
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
香月 正司 大阪大学, 工学部, 助教授 (20029292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中部 主敬 大阪大学, 工学部, 助手 (80164268)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 直火加熱 / 無酸化加熱 / 還元性火災 / 燃鈍 / 光輝燃鈍 / 伝熱促進 / エネルギーの有効利用 |
Research Abstract |
1)工業的な焼鈍条件に近い実験条件を実現するために, 外径600mm, 長さ750mmの円筒横型焼鈍炉を製作した. 金属表面の酸化・還元挙動は, 表面に接触する火炎の状態と密接な関係があると考えられるので, 異なる形態の火炎を形成する3種類のバーナを試作した. これらのバーナの特徴と, それぞれを用いて鋼板の焼鈍実験を行った結果を表1に示す. 焼鈍プロセスにおいて鋼板温度は700-800°Cに上昇させる必要があるので, この結果は, バーナの設計により適切な火炎形態を作り出せば, 直火による無酸化加熱が可能であることを示している. 2)熱電対による温度分布と, 静電探針による反応領域の検出を行った結果, 燃焼反応完了直後の高温ガスが鋼板表面に衝突するタイプのバーナで, 良好な焼鈍結果が得られることが判明した. これに対し, 早期に燃焼反応が完了して, 温度の低下した周囲の燃焼ガスと混合したのちに鋼板に到達する場合には, 酸化が進行しやすいことが分かった. 3)強い旋回を与えるバーナでは, 過度の混合による燃焼ガス温度の低下を生じるとともに, 鋼板表面付近における温度分布の不均一を生じることが, 酸化膜の生成に関与していると思われる. したがって, 温度変化に伴う燃焼ガスの組成変化の中で, いずれの化学種が酸化作用に最も貢献しているかを, 特定する必要がある. 4)鋼板温度が500°Cに達するまでは酸化膜の成長は火炎の当量比によってあまり影響を受けないが, それ以上の鋼板温度では, 当量比1.0以下の酸化性火炎においては急速に酸化膜が成長し, 当量比1.0以上の還元性火炎に対しては成長が遅い. 5)鋼板温度が高いほど, また加熱時間が長いほど酸化膜の厚さが増大する.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)