強誘電性高分子超薄膜の機能設計と作成プロセスの研究
Project/Area Number |
62604514
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大東 弘二 山形大学, 工学部, 教授 (90185372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 進 山形大学, 工学部, 助教授 (30007025)
折原 勝男 山形大学, 工学部, 助教授 (90007021)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 強誘電性高分子 / 超薄膜 / ESR / 光電変換 / P(VDF-TrFE) / PVK-TNF |
Research Abstract |
本研究は配向した強誘電性高分子薄膜中に生じる非対称性の, 強い分極電場によって, この膜中に組み込まれた光機能性分子に光で生成した電子または正孔の分離を促進させ, 光電変換効率の高い膜を構築することを目的とする. これを実現するために, 本年度は強誘電性高分子としてフッ化ビニリデンと三フッカ化エチレンの共重合体, P(VDF-TrFE), 光機能性分子として, ポリビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノン電荷移動錯体PVK-TNFを選び次の三つの方向で研究を行ない以下の結果を得た. [1]P(VDF-TrFE)の超薄膜をその希薄溶液を水上展開する(LB膜)法によって作成し, その物性を調べた. 厚さ20-100Aの強誘電相であるβ型分子鎖の均一な膜が得られた. 但し, まだ0.1μmφの空孔が処々にある. ステアリン酸などLB膜形成可能な分子でこの空孔は充填できることが分かった. この膜は水面との相互作用のために双極子が配向した分極をもつことが期待される. [II]PVK-TNF薄膜に低温(77°K)で光照射してできる電子, 正孔の構造をESRで調べた. そのスペクトルからイオンラジカルPVK〓とTNF〓であることがわかった. この電子正孔対は低温で0.12eVのトラップに捕束されている. 温度を上げると解離した電子, 正孔が電流として観測されることが分かった. 電子-正孔対の発生は赤色光(2eV以下)でもできる. 溶液(ガラス状固体)中でも電子・正孔は発生するが, 効率は小さい. [III]薄膜P(VDF-TrFE)中にビニルカルバゾル(VK)とTNFを固溶体とした複合膜を作成し, その強誘電性と光電変換特性を調べた. 5%のVK-TNFの導入によってもP(VDF-TrFE)膜は強誘電性を保っている. また分極した膜は, 光照射に対して光電導と光起電力を発生させることが明らかになった. この光起電力は, 膜の分極電場が, VK-TNFに発生した電子, 正孔を駆動して生じたものと考えられる.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)