MOCVDによる青色発光素子用II-VI族化合物半導体の結晶成長と伝導型制御
Project/Area Number |
62604519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉川 明彦 千葉大学, 工学部, 助教授 (20016603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山賀 重来 千葉大学, 工学部, 助手 (90158080)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | MOCVD / 青色発光素子 / P型ZnSe / チッ素添加ZnSe / リチウム添加ZnSe / アルミ添加ZnS / 塩素添加ZnS / ホトルミネッセンス / 化合物半導体 / II-VI族化合物 |
Research Abstract |
青色発光素子用材料として有望なZnSeとZnSの伝導型制御の実現を目的に低温成長法であるMOCVDによって, ZnSeにおいてはD型不純物添加を, ZnSにおいてはn型不純物添加を行い, 以下に示す成果を得た. 1.ZnSeへのP型不純物添加:ZnSeでは従来のn型の高品質膜が得られているものの, D型伝導を実現するのは困難とされてきた. そこで筆者らはP型不純物としてチッ素(N)とリチウム(Li)を選び添加効果を検討した. その結果Nについては原料としてアンモニアを採用し減圧MOCVDで検討したが, ホトルミネッセンス(PL)特性より浅いアクセプタ準位が形成されていることを確認した. しかし, 高濃度にNを添加したものでは, 深い不純物・欠陥準位に関与した発光が支配的となり, 膜質の劣化が認められたため, 今後は添加条件の最高化だけでなく, 成長中に光を照射するなど成長法の改良を検討する. またLiに関しては有機物原料を用いて検討した. 従来Liは膜中で動きやすいため, ドナにも成り得る可能性が高くアクセプタ不純物としては不適当ではないかという懸念があったが, PL特性の結果, Li添加ZnSe膜においては浅いアクセプタに関与した発光が支配的となりP型特性を示すことが明らかになった. しかも, 亜鉛の空孔に関与すると考えられる発光を抑える傾向があることを確認し, リチウムがP型不純物として有望であることを示した. なお今後はこれらP型不純物添加を行った試料の電気的特性も合わせて検討する予定である. 2.ZnSへのn型不純物添加:ZnSでは従来n型のものでも低抵抗膜が得にくいと言われていたが, 今回のアルミニウム及び塩素の添加により10^<5〜6>Ω-cmから1Ω-cm程度まで抵抗率の減少できることを示した. またこれらの膜は青色の強い発光を示し, 青色発光素子用材料として有望である. 今後は他の不純物の検討も行う予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)