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¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1987: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Research Abstract |
1.Znseのドーピングと評価 減圧気相成長系の圧力を水素ガス0.1Torrに固定し, ドナー不純物としてIn, アクセプタ不純物としてNのドーピングを行った. Inは金属Inを原料にして抵抗加熱方式で蒸気を供給した. Nは, NH_3ガスを原料にしてH_2ガスで希釈して成長系内に導入した. In蒸発源温度T_<In>を350〜550°Cの範囲で変化させることにより, ZnSeエピタキシアル結晶の室温におけるキャリア密度を10^6〜10^<18>cm^<-3>の範囲で制御できた. 成長温度は280°C, 成長層の厚みは1.8μmである. アンドープの試料は高抵抗であるが, T_<In>が400°C以上で抵抗率の低下が認められ, 550°Cでn=1.3×10^<18>cm^<-3>, ζ=2.4×10^<-2>Ω・cmが得られた. T_<In>>500°Cの場合はキャリヤ密度, 移動度の温度依存性が小さく, 縮退半導体の特徴を示す. 一方, NH_3混合ガス中で成長した試料には, 2.793eVに浅いアクセプタに束縛された励起子の発光が, 2.70eVにドナーアクセプタ対発光が現れ, NH_3濃度とともに強度が増加する. ホトルミネセンスの温度依存性の解析から, NH_3を導入すると100meV程度のアクセプタ準位が発生することがわかった. 2.CuGaS_2の気相成長と評価 化合物半導体の3構成元素すなわちCu, Ga, Sの供給量を独立制御しながら結晶成長を行うために, 塩化銅(CuCl), 塩化ガリウム(CaCl_3), 単体のイオウ(S)を原料として採用した. キャリヤガスとしてN_2ガスを用いた. 各原料の蒸気圧が10Torr程度になるように原料部温度を設定し, 成長部温度は600〜700°C, 反応管内圧力は1気圧とした, カルコパイライト構造のCuGaS_2が合成されることをX線回折法で確認した. GaAs基板上に成長丘パターンを示す成長層が得られ, 4.2Kで2.299eVにピークをもつドナーアクセプタ対発光が観測された.
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