Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 明彦 東京大学, 教養学部, 助教授 (30163497)
伊豆見 元 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (00193376)
白石 昌也 横浜市立大学, 文理学部, 助教授 (70127330)
若林 正丈 東京大学, 教養学部, 助教授 (60114716)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 1987: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Research Abstract |
初年度であるとはいえ, きわめて積極的な研究活動を進めた. まず第一に6月の大磯での研究会議で, 猪口が「現代中国政治体制論-レーニン主義的体制, 儒教的権威主義体制, 一党優位多元主義的体制」という報告を行い, 理論的な比較研究会を開催し, 理論的な問題について議論をさらに展開した. これは第一年度の活動の中間的成果を刊行するために必須であった. 第三に中間的成果の準備である. 1987年から刊行された学術誌『レヴァイアサン』の第三号に「日本の政治・東アジアの政治」の特集を行うことになり, 本研究会はれに論考を寄稿することなった. 猪口は「東アジア比較政治-正統性獲得と社会剰余蓄積」, 若林正丈は「台湾-民主化と民族主義」, 伊豆見元は「韓国-平和革命と民主化」, 田中明彦は「中国-改革・開放下の内政と外交」, 白石昌也「ベトナムー同盟と経済建設」である. どこまで, 理論的枠組みを使って比較政治体制論にもっていけるかどうかはこれからの勝負のしどころである. 第四には, 個々のメンバーの研究活動である. 1987年は東アジアの激動の年でもあったので, とりわけ若林と伊豆見はそれぞれ台湾と韓国について大量の評論・分析を発表した. 田中は国際会議で中国の内政と外交についての論考を発表し, 白石はベトナムの民族主義論を発表した. 第五に, 猪口は, 科研費で中国を訪問し, 中国政治体制改革と日中関係について, 研究者・実務者にインタビューし, 貴重な洞察をえることができた. 総括すると, 全般的には会活動と個人研究活動を調和させながら, 一定の相互刺激を与えつつ, 最終目標に一歩でも近付きたいと考えている.
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