Project/Area Number |
62606512
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高木 光司郎 富山大学, 理学部, 教授 (60018976)
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Project Period (FY) |
1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | レーザー分光 / レーザーシュタルク分光 / シュタルク効果 |
Research Abstract |
炭酸ガスレーザーを用いたレーザーシュタルク分光は, その長所として高感度, スペクトル帰属の解明さ, 双極子能率の測定, 飽和分光法による高分解能を持ち, 振動励起分子研究の重要な方法である. 本研究の目的は従来一般に使用されているよりも狭いシュタルク電極間隔を用いてシュタルク掃引電場の上限を広げ, この方法をより有力な手段に発展させることである. 使用したシュタルク電極は, 長さ280mm, 幅50mm, 厚さ38mmの一対のパイレックスガラス板で, これを面精度λ/10で研磨し中央に10mm幅でクロム蒸着した. シュタルクセルの耐圧は試料圧力が3mtorrで5000V以上で, 掃引電場の上限として25hV/mmを得た. これは従来のものの2〜3倍である. 実際には安全を見て4000V以下で用いている. この電極間のレーザービームの透過率はビームを細くしぼって入射させた時, 約8%であった. この広掃引分光システムに於いて, まずCH_3F分子のν_3バンドの遷移を20hV/mmの掃引電場を用いて^<12>CO_2レーザーを用いて観測した. 掃引範囲は従来の報告の4倍である. J≦6の殆どすべての遷移がそのシュタルク成分の一つ以上がレーサー線と共鳴すること, 及び数本のシュタルク成分は相隣りの二つ以上のレーザー線と共鳴するので正確なシュタルクシフトの測定が出来ることがわかった. 次にラム・ディップの観測を試み, CH_3FとPH_3分子のいくつかの遷移に対しこれを観測し, 本分光システムが高分解能分光へ応用できることを示した. 三番目の応用として, CO_2レーザーとN_2Oレーザーを用いて, PH_2分子の2ν_2-ν_2ホットバンドの遷移を観測した. この分子のν_2基本バンドの測定は既報で, これに比しスペクトルは弱いが, 広掃引を用いれば多くのシュタルク共鳴を観測できるので解明な帰属が得られた. 〓_2=2, J≦6の回転状態に適用できる実効的な分子定数を求めた.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)