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¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究は, パルスラジオリシス・マイクロ波空洞法による分子の熱電子付着過程の研究と, マイクロ波誘電損失を利用したレーザー光励起中間体の構造と挙動の研究を課題としており, 本年度は, 前者ではNO, C_3O_2, およびヨウ素化合物の熱電子付着反応を対象とし, 後者では芳香族ケトン類の励起三重項状態の双極子能率の決定並びにN, N, N´, N´, -テトラメチルパラフェニレンジアミン(TMPD)-CCl_4系でのイオン対生成過程について調べた. まず熱電子付着反応については, 純NOおよびNOと種々の媒体気体との混合物系での熱電子付着速度の圧・温度依存性を調べ, 三体付着速度定数を決定すると共に, その温度依存が"負"であることから, 初期三体電子付着がファンデァワールス分子の熱電子付着である可能性の強いことを示した. C_3O_2ではそれがかなり効率よく熱電子を捕獲すること, 他の媒体との混合物系での反応機構は基本的には二段階三体過程であることが, 高圧になるにつれてファンデァワールス分子によると考えられる余分の付着速度増加が見られること等を見出した. またヨウ素原子を含む5種類のアルキル化合物では, いずれも二体反応で電子付着が起こること, 概して構造が複雑になるほど付着速度定数が小さくなり, 活性化エネルギーが大きくなること等が明らかとなった. 一方レーザ光励起中間体の場合では, まずベンジル, フルオレノン, アントロン, およびいくつかのベンゾフェノン誘導体についてその励起三重項状態の双極子能率を決定することができた. さらに, TMPDが355nmの波長の光でもCCl_4中ではイオン化し, 結果としてイオン対(TMPD^+・Cl^-)を生成することを見出した. またベンゼンを溶媒としてTMPDとCCl_4とを含む系でイオン対を生成する速度を測定した結果, 速度定数は拡散律速よりやや速いものであることがわかった.
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