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¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
Fiscal Year 1987: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥5,200,000)
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Research Abstract |
複雑乱流場の数値解析においてはエネルギー散逸を保証する形の乱流モデルの構成が不可欠であるとの認識の下に, (1)k-εモデル, 応力方程式モデルあるいはLarge Eddy Simulationなどの流れのモデルの見直し, (2)現象を複雑化させる循環流, 旋回流, 分散相の存在, 相変化現象や化学反応と乱流との相互干渉などの因子のモデルの提案, (3)大規模数値計算を実行するための高速アルゴリズムの開発や計算境界条件の設定という数値解析上の問題の打破, (4)精度の高い実験結果との比較によるモデルの診断をテーマに総合的に研究を進めた. 各分担者の今年度の主な成果の次のとおりである. 課題1の乱流の統計理論とモデリング(吉澤 徴 担当)では核融合プラズマ閉じ込め方式の代表例である逆転磁場ピンチにおいて現れるプラズマ乱流のモデル化を取り上げ, 2スケール統計理論を用いて乱流ダイナモモデルを構成し逆転磁場ピンチの構造を定性的に説明し得ることを明らかにした. 課題2の複雑乱流のモデリングと数値解析(小林敏雄担当)では管路内の強い旋回を伴なう複雑乱流場に対して乱れの非等方性を考慮したk-εモデルの構築が可能であることを明らかにし, 続いてLarge Eddy Simulationに基づく旋回流解析コードを提案した. 課題3の複雑乱流における乱流輸送現象のモデリングと数値解析(鈴木健二郎担当)では逆流や再付着を伴なう管内噴流と強制対流膜状凝縮を取り上げ, 各種乱流モデルの数値解析を試みた. 特に強制対流膜状凝縮については界面波の影響を考慮して凝縮液膜流と蒸気乱流の両方の支配方程式を同時に解く手法を提案した. 課題4の乱流燃焼のモデリングと数値予測(水谷幸夫担当)では流速の異なる2つの予混合気流の境界に置かれたパイロット火災により安定化される乱流予混合火炎を対象に小スケール・強乱流の場で観察される分散反応塊火炎について数学モデルを作成しその有効性を実験結果との対比によって検証した.
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