Research Abstract |
1.実在気体効果を考慮していない現有の計算法, ピースワイズリニア法(PLM)対する計算スキームの効率化の再検討を行い, 全CPU時間に占めるベクトル計算時間の割合を90%以上にした. 2.衝撃波加熱による振動エネルギー緩和を伴う流れの計算を行った. 二原子および多原子気体の多くに適用できる振動緩和時間を使って, 入射および反射衝撃波脊役の並進および振動温度, 圧力, 密度の変化を計算し, 各々の量の妥当な緩和が再現できた. 3.二次元ダクト内におかれた物体を過ぎる, 振動緩和を考慮した流れ場の計算を行った. ダクト壁と物体上で反射する衝撃波によって加熱されることにより, 流れ場のほとんどの領域で振動平衡がみられた. これらの結果は, 63年4月に開催される日本航空宇宙学会年会において発表の予定である. この他, 電離を伴う強い衝撃波を過ぎる流れについても, 振動緩和に用いた手法を適用して計算を進めている. さらにこれらと平行して, 従来より行っている疑縮を伴う超音速自由噴流シミュレーションについても, 実在気体効果を伴う高速流れの一例として, 本研究課題に含まれるので, 新しく行った実験結果との対応を調べ, その計算法の有効性を検討した. この結果は62年12月に開催された第1回数値流体力学シンポジウムにおいて発表した.
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