| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 韶彦 三菱化成, 生命科学研究所, 主任研究員
丹羽 修身 京都大学, 理学部, 助手 (70144318)
広瀬 進 国立遺伝学研究所, 助教授 (90022730)
西本 毅治 九州大学, 医学系研究科, 教授 (10037426)
大石 道夫 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (00126004)
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| Budget Amount *help |
¥24,500,000 (Direct Cost: ¥24,500,000)
Fiscal Year 1987: ¥24,500,000 (Direct Cost: ¥24,500,000)
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| Research Abstract |
本研究は, 「真核細胞における染色体構築」および「転写と複製の制御」にかかわる機能領域とそこにはたらく因子の解析を通して, 細胞複製における染色体の基本的挙動を理解しようとするものである. まず, 「染色体の構築」に関しては, (1)染色体の-脱凝縮反応の制御機構(2)テロメア・動原体領域の構造と機能(3)高次構造形成にあづかるトポイソメラーゼの反応機構といった分野を対象としている. 初年度, それぞれのテーマにおいて以下の成果が得られた. (1)凝縮に関する突然変異細胞および野性細胞から分離した凝縮調節遺伝子について, 構造解析をおこなった. また, その産物の抗体を作製し, 細胞内での分析を進めている. (2)分裂酵母において, 極小ミニ染色体の作製に成功した. さらに, テロメア合成に関する変異株を分離することができた. (3)トポイソメラーゼの一つであるリバースジャイレースについてその酵素反応機構の解析をおこない, 高次構造形成における役割についての知見を得た. 一方, 「転写と複製の制御」については, (1)哺乳動物細胞におけるプラスミドをモデル系とした複製および転写機構の解析(2)活性染色体の形成機構について(3)トランスフォーム細胞における転写制御機構の解析, といったテーマを掲げている. これらの分野では, 以下の成果が得られた. (1)プラスミド・L因子において転写活性が著しく抑制されていること, またこのことが転写制御領域の構造に由来することを明らかにした. (2)カイコ絹糸腺抽出液に見い出していたジャイレース活性画分の精製に成功した. (3)細胞のトランスフォーメーションに伴って発現量の変化する遺伝子のCDNAを得ることに成功し, その一次構造を決定しつつある.
以上のように, 各々の系で材料となる変異体, 遺伝子あるいはその産物についての解析が既に始まっており, 具体的な成果が早急に期待できる.
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