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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
1.Candida albicansの準有性的遺伝解析系の構築. (1)C,albicans CBS5736, FC18, NUM812を用い, 体細胞組換えにより栄養要求性変異を同型接合の状態にすることによって, 14種のアミノ酸要求性変異株を得た. (2)スフエロプラストー細胞融合法, および細胞交雑法をおこない, 栄養要求性の相補に基づいて交雑体を分離した. これに弱線量の紫外線を照謝して体細胞組換えを誘導し, 要求性マーカーの連鎖関係を調べた. その結果, metB-arg1-ade1, trp-lus-lys-metA, ade2-tluの3つの連鎖群が固定できた. (3)パルスフィールド電気泳動による染色体バンド形成から核型分析の方法を開発した. Candida端株間の核型, ならびに, 他のCandida属酵母の核型について多型性が認められた. 2.集落高頻度変異現象の発見とその解析 C.allicans NUM961株では, 滑面集落を呈し, マウスに対して致死性を示す961Sクローンから, 10^<-5>の頻度で半粗面集落が出現する. この変異体SRTは, マウス致死性を失い, 多倍数性になる. これから5×10^<-3>という高頻度で滑面集落変異体(RSK株)が出現する. RSK株では, マウス致死性が変異株毎に異なる他, グリセリン資化脳, 自己凝集能などの形質でも様々であり, 単なる復帰突然変異株とは認められなかった. パルスフィールド電気泳動による核型分析では, 961Sで10本のバンドを認めたが, SRTでは12本, RST株では, 9から14本の範囲でバンドの数に変化があった. このことから, この高頻度変異には染色体の再配列を伴っていること, および多倍数性の性質と高頻度変異を示す形質とが関係していることが強く示唆された. この核型の変異は, 染色体の不等乗りかえが起るためでないかと考えられた.
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