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¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
高度好塩菌は4MNaclを基本培地とする高食塩濃度の環境下に棲息するバクテリアである. 細胞内のイオン組成は殆ど飽和に近いKclが主成分であると考えられており, 大きなNaとKの濃度勾配が細胞膜を隔てて存在する. 呼吸または光プロトンポンプであるバクテリオロドプシン(bR)がつくるプロトン駆動力および光クロライドポンプであるハロロドプシン(hR)がつくる膜電位によって駆動されるNa^+が1H^+アンチポターにより, Na^+排出される. K^+は内部負の膜電位により, ユニボーターを介して細胞内に濃縮される. この菌ではアミノ酸はすべてNaとのシンポートにより取り込まれると考えられている. グルタミン酸はNaと1:1の化学量論比で取り込まれ, その過程は電気的中性であると結論されている. しかしながら, グルタミン酸の取り込みにはNaの濃度勾配と光照射が必要であるが, この光照射の必要性は理解しがたい. 本実験はこの点を明らかにしようとした. その結果次のことが明かとなった. (1)Na勾配以外にも光照射が必要なことは, 他の駆動力が必要ではないかという疑問を生じさせる. hRや呼吸によって駆動されるclの取り込み系の存在を考えると, clの濃度勾配の関与も考えられるが, 実験結果はclの内向き, 外向きの濃度勾配は駆動力でないことを示した. (2)clを測定液から除くと, 光照射はグルタミン酸の取り込みには必要でなく, Naの勾配のみで十分であった. (3)bRの欠損した株を用いると, 測定液中にclがあっても, 光照射は必要なく, Naの勾配のみで取り込みが見られた. これらの事より以下のように推論した. グルタミン酸透過系はNaとの共輸送である. そして, 輸送系にはclと光照射(多分膜電位発生が真の原因)によって調節されているサブユニットを持つ. bR欠損株では, このサブユニットもまだ欠損している.
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