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¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本年度は, 以下の事項について検討した. 1. イヌ心筋小胞体Caポンプの反応機構の研究:GTPを基質とした場合, 心筋小胞体CaポンプはCa2+を輸送するが, その際, GTP分解がこれと共存しないこと, 又, CaポンプATPaseのGTPによるりん酸化がおこらないことが報告されている. そこで, このことを確かめるため, GTPを基質とするCaポンプ反応の機構を詳しく検討してGTPを基質とする場合と比較した. その結果, 反応の部分の速度定数は, ATPの場合と大きく異なっており, とくに, りん酸化酵素生成反応が著しく遅いことがわかった. 今回のデータから, 反応機構自体は, GTPの場合もATPの場合と変わらないが, 実験条例によっては, 反応の律速段階が変化するために, GTP分解性及びりん酸化酵素レベルが, ATPの場合と異なってみかけ上著しく低くなることが判った. 2.ウシ心形質膜Caポンプについて:形質膜Caポンプの制御系について調べるため, 形質膜標品レベルでのCaポンプ活性に及ぼす各種プロティンキナーゼの作用の検討とCaポンプ活性制御蛋白因子の検索を行いつつある. 前者に関しては, これまでCA-MP依存性及びcGMP依存キナーゼの作用を調べたが効果は観察されなかった. 後者については, 現在, Caポンプに強く反応するモノクローナル抗体が出来たので, 抗体カラム等を用いて, CaATPaseの精製とこれと相互作用を行う蛋白因子の同定を行う予定である. 3.ラット心筋Naポンプの精製:心筋Naポンプの分子種の検討を蛋白質レベルで行うため1小実験動物心筋に適用出来るNaポンプの精製法を開発した. 方法は, Chapsで膜を可溶化した場合, 0.2MNa+が共存する場合としない場合で, Naポンプ蛋白の溶解度が大きく異なることを利用するものである. ラット心筋(〜1g)に適用した場合比活性4.80±57μmol/mg/hr, 純度が約50%の標品が簡単に得られた.
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