造血幹細胞の不死化・白血病化によるクローン性増殖発展の制御機構
Project/Area Number |
63010063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
三浦 恭定 自治医科大学, 医学部, 教授 (60048965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 幸彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70028520)
山田 道之 大阪大学, 医学部・蛋白質研究所, 助教授 (10076995)
高久 史麿 東京大学, 医学部, 教授 (40048955)
井上 達 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (50100110)
井川 洋二 理研, 筑波研究センター, 主任研究員 (40085618)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥10,300,000 (Direct Cost: ¥10,300,000)
Fiscal Year 1988: ¥10,300,000 (Direct Cost: ¥10,300,000)
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Keywords | 造血因子遺伝子 / 白血病株細胞 / トランスジェニックマウス / PCR / ミエロペルオキシダーゼ / WW^vマウス / myc遺伝子 / フレンド白血病 |
Research Abstract |
三浦らは正常由来造血幹細胞株FDCP-2細胞にエリトロポエチン遺伝子を挿入しエリトロポエチンを分泌すると同時に自己増殖し、腫瘍を形成する細胞株を得た。井川らはフレンド白血病ウイルス(F-SFFVp)の全ゲノムをマウス受精卵に導入して作ったトランスジェニックマウスで生後1ヵ年以上正常であったものを更に正常マウスと交配するとF1で脾の腫大があり、多血症を発症した。脾ではF-SFFVのコードするgp55蛋白が出現した。従っておそらくこの蛋白自身に腫瘍原性があると考えられた。井上らはmyc等の癌遺伝子を挿入したトランスジェニックマウスの骨髄細胞を放射線照射したマウスに移植した。遺伝子挿入が確認され一年以上発癌しないものがみられ、本実験系が、発癌の過程を追求するによい材料となりうることがわかった。高久らは、polymerase chalnreaction(PCR)により、ヒト白血病関連疾患の一部にN-rasのコドンβでの点突然変異を同定した。この方法によりごく少数の材料から白血病関連疾患のクローン性増殖をたしかめることが可能になった。山田らは顆粒球マクロファージ系細胞に特有なミエロペルオキシダーゼ(MPO)について3種のcDNAクロークを得た。これに相応するmRNAは一つの遺伝子からalter-native splicingにより一つの遺伝子から生成されることが判明した。これをもとに、骨髄性白血病細胞株のクロナリティの解析に発展することが出来る。北村ら、仲野らは遺伝子的貧血マウスの肥満細胞の分化機構を材料としたW遺伝子がc-kit癌遺伝子であることから、肥満細胞が線維芽細胞からの増殖刺激をうけとるレセプターはc-kitがコードしているタイロシンカイネースレセプターと考えられた。 各班員が、それぞれの特徴を生かして造血細胞の白血病化とクロナール増殖についての初期の目的に貢献し、第一年目として順調な経過を辿っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)