Project/Area Number |
63010076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
宇多小路 正 (財)癌研究会, 癌研究所, 部長 (20085616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 威 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助手 (80125567)
許 南浩 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70173573)
高橋 和秀 神奈川県がんセンター研究所, 主任研究員
平群 昭義 (財)東京都臨床医学総合研究所, 室長 (10109944)
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Project Period (FY) |
1987 – 1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 1988: ¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
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Keywords | ヒト細胞の培養 / ヒト上皮性細胞 / 無血清培養 / 増殖調節因子 / 細胞分化因子 |
Research Abstract |
1.上皮性細胞が腫瘍化した場合その多くは固形腫瘍を形成する。固形腫瘍の形成には細胞の自律性増殖のみでなく、増殖、分化を調節するシグナルを介した腫瘍細胞、間質細胞の相互作用が必要であると考えられる。これらの解析には既知、未知の増殖分化因子を含む血清を用いない培養細胞実験系が必要である。我々は培地の血清の排除に努力した。 2.手術症例より得たヒト乳腺上皮細胞、乳癌細胞を用いて血清を会まない培地内でbasicFGFが癌由来細胞の増殖を有意に促進したが、同じ細胞の無血清コラゲンゲル内三次元培養ではbasicFGFは増殖を阻害することを見出した。 3.食道癌からの扁平上皮性細胞の培養も血清の排除が進みつつある。皮膚微小片からの培養には未だ血清が必要であるが、直径1mm以下の皮膚片からも表皮細胞、線維芽細胞の培養が可能である。之等を用いて色素性乾皮症患者のDNA修復能の比較検討が行われた。表皮細胞が癌化すると、DNA損傷修復能は略。同じレベルであった線維芽細胞のそれよりも低下することが見出された。 4.マウス由来の前脂肪細胞を用い、無血清培養液において細胞の分化系が開発された。これにより血清中の既知、未知の因子による干渉を受けない、脂肪細胞への分化の促進、阻害因子の検索が可能となった。 5.ヒト甲状腺上皮細胞の培養は1〜2%牛胎仔血清、トランスフェリン、インシュリンを用いて培養可能、継代も可能であった。この系ではEGFには増殖促進効果は認められなかった。 6.肺癌の培養では當初より血清を含まない培地を用いて2株の培養系を得た。培地の蛋白性成分はEGF、インシュリン、トランスフェリンのみである。
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