新しい分化誘導療法剤の開発と分化誘導療法の基礎的研究
Project/Area Number |
63010082
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
穂積 本男 埼玉県立がんセンター, 研究所, 副所長 (50113478)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武市 紀年 北海道大学, 医学部, 助教授 (40002133)
水野 左敏 国立予防衛生研究所, 抗生物質部, 部長 (60072930)
斉藤 政樹 自治医科大学, 医学部, 教授 (60012762)
須田 立雄 昭和大学, 歯学部, 教授 (90014034)
高久 史麿 東京大学, 医学部, 教授 (40048955)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥13,100,000 (Direct Cost: ¥13,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥13,100,000 (Direct Cost: ¥13,100,000)
|
Keywords | 分化誘導療法 / ハービマイシン / ブロメライン / インターロイキン6 / TNF 変異体 / ガングリオシド類縁体 / 赤芽球分化因子 / エリトロポエチン |
Research Abstract |
分化誘導療法開発のために緊急の研究課題である臨床応用可能な新規分化誘導剤を検索し、分化誘導細胞の臨床応用への基礎的諸条件を検討して次の研究成果を得た。 1.新規分化誘導剤の開発:ハービマイシンA(穂積,水野)、ブロメライン(穂積)、インターロイキン6(須田、武田、穂積)、TNF変異体(武田)、ガングリオシド類縁体(斉藤)が諸種の骨髄性白血病細胞に対して強い分化誘導効果と増殖抑制効果を示すことを見出した。 2.分化誘導剤の作用機序の解析:マウスのフレンド白血病細胞および骨髄性白血病細胞(M1)の分化誘導機序を解析し、1)赤芽球分化因子(EDF)のフレンド白血病細胞への結合能、受容体の性質(高久)、2)エリトロポエチンのフレンド白血病における反応性の獲得機序(帯刀)を明らかにした。また、3)フレンド白血病細胞の諸種細胞内分化因子(DIF-I、II、III)間の共役反応機序を解析してDIF-IIIがDIF-Iの脱燐酸化反応によって生成することを明らかにした(渡辺)。他方、M1細胞に対する諸種サイトカインの作用機序を調べ1)インターフエロンγ(IFN-γ)及びTGF-βがM1細胞の分化誘導を抑制すること(穂積)、2)INFーγが分化したM1細胞のTNF受容体発現を増強すること(平芳)、3)M1細胞の分化に伴い増加するアクチンゲル化因子がリポコルチン様の性質を示すことを明らかにした(高木)。 3)分化誘導耐性白血病細胞のin vivoにおける増殖抑制機序の解析:in vivoで分化誘導耐性のラット骨髄性白血病が宿主動物の活性化マクロファージから産生される活性化酵素によって分化し、増殖が抑制されることを明らかにした(武市)。 以上の新知見を基礎に分化誘導剤の臨床応用への可能性を今後検討する。
|
Report
(1 results)
Research Products
(24 results)