発癌物質を代謝活性化するP-450遺伝子発現のインビトロにおける解析
Project/Area Number |
63015004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
十川 和博 東北大学, 理学部, 助教授 (80175421)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | トランスクリプション / シスのエレメント / プロモーター / 薬物誘導 / 誘導的エンハンサー / DNA結合蛋白質 |
Research Abstract |
P-450cのメチルコランスレンなどの外来異物による誘導的発現には遺伝子上流に存在する二種のシスのエレメント、即ち誘導的エンハンサーとしてのXREとTATAboxのすぐ上流に存在するプロモーターエレメントであるBTEが必要である。このうちBTEに結合する蛋白質の性状を検討した。BTE結合蛋白質は分子ふるいクロマトグラフィーにより数十万の分子量を与えるが、サウスウェスタンブロット解析によるSDS電気泳動では5万6千の分子量を与えることから、複合体として存在していることが判明した。かなり不安定な蛋白質であるが低濃度のTritorX-100によって安定化されることを見出したので、現在、DNAアフィニティークロマトグラフィーなどを用いて精製中である。また興味深いことに、他の薬物代謝P-450であるフェノバルビタール誘導型P-450b遺伝子上流にもBTEが存在し、培養細胞へのトランスフェクション実験から、実際に機能していることが判明した。P-450c遺伝子のインビトロトランスクリプションは東大、医、半田宏助教授との共同研究で、主にHeLa細胞核抽出液を用いて研究を行った。その結果、BTEに依存した転写が起きることを見出したが、XREの関与した、外来異物による誘導的転写のインビトロ系は、構築できなかった。今後、HeLa系にはXRE結合蛋白質は少ないと判断されるので、精製したXRE結合蛋白質(メチルコランスレンレセプター)を系に加え、インビトロ転写実験を行う予定である。また、アデノウィルスE12蛋白質がP-450c遺伝子の転写を抑制することが見出されたので、インビトロ系にE12蛋白質を加え、その影響及びターゲット部位を固定する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)