Project/Area Number |
63015005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
立木 蔚 東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (90006065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平賀 章 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助手 (80134047)
田村 真理 弘前大学, 医学部, 助教授 (20124604)
菊池 九二三 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助教授 (20006117)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥9,400,000 (Direct Cost: ¥9,400,000)
Fiscal Year 1988: ¥9,400,000 (Direct Cost: ¥9,400,000)
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Keywords | ラット肝 / タンパクホスファターゼ / タンパクチロシン残基ホスファターゼ / cDNAのクローニング / ノザンブロット分析 |
Research Abstract |
ラット肝にわれわれが見いだしたタンパクホスファターゼIA、IBとIIのうち、IAについては精製標品の化学分析を基にオリゴヌクレオチドプローブを合成し、まずラット肝cDNAライブラリーのスクリーニングを行った。その結果、プローグ合成に用いたオリゴペプチドに完全に一致するアミノ酸配列をコードするクローンを得、次いでフルレングスクローンを得る目的で、上記クローンをプローブとしてラット腎のcDNAライブラリーのスクリーニングを行った。得られた235kbのクローン(pST-11)は、DNA配列を調べた結果1602bpの読み取り枠を有し、分子量42416のタンパクをコードしていた。推定されるアミノ酸配列中には、IAの化学分析で得た3個のオリゴペプチドに相当する配列のほかに、他から報告されたIAの2個のオリゴペプチドの配列も検出され、pST-11が、フルレングスのIAをコードしていることが明らかとなった。次にホスファターゼIB・IIの共通触媒サブユニットαについては、ラット肝から単離し、得られたオリゴペプチドの構造に基づき、国立がんセンター研でcDNAの全オリゴヌクレオチド構造が決定された。1型ホスファターゼはすでにCohenにより、家兎骨格筋のcDNAの構造が報告されており、6個のプローグを作製してラット腎cDNAライブラリーをスクリーニングし、上の4個のプローブを揃ってハイブリダイズするクローン数個を得た。次にホスファターゼIAとαについては、ノザンブロット法によりmRNAレベルを肝と肝癌で調べ、特に後者については肝癌で異常な上昇を認めた。ラット肝には以上のほかに、チロシンに特異性の高い他のホスファターゼも存在するのであるが、従来基質に難があったので、脾臓のチロシンキナーゼIIIを用いて理想に近い基質を得、目下これを用いてラット肝抽出液からの糖製に努力している。
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