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¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 1988: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Research Abstract |
ウシパピローマウィルスシャトルベクターを用いて,動物細胞及び原核細胞における遺伝 相同組換えを調べる実験系を確立した。まず第1には,1型ウシパピローマウィルスゲノムを含むシャトルベクター上に,SV40由来の約850bpのDNAをネオマイシン耐性遺伝子を挟んで同方向反復配列(pDR),又は逆向き反復配列(pIR)になるように配置した。これらをマウスC127細胞に導入し,約一カ月後に染色体外に存在するDNAを解析したところ,pDRでは約30-50%の高い頻度で相同反復配列間での交叉によりプラスミドの一部欠失が認められた。16クローンにつき制限酵素によるマッピングを行ったところすべて同一パターンを示した。このうち5クローンにつき塩基配列を決定したところ相同組換えが正確に起こっていたが,例外として1クローンにおいて 塩基対のみの置換が認められた。一方,PIRの場合,染色体外にはpIRが主に検出され組換え体は極小量しか検出できなかった。即ち動物細胞において反復配列の方向性が組換え体形成に著しい影響をもたらすことがわかった。第2に,ウシパピローマウィルスシャトルベクター上に,欠損部位が異なる2個のネオマイシン耐性遺伝子を挿入し,相同組換えが起こると正常遺伝子を発現するように構築した。これを遺伝子組換え経路の異なる大腸菌に導入したところ,RecBC経路,RecE経路,RecF経路において各々異なった組換え体を検出した。各々について組換えのモデルを提出することができた。マウス白血病ウィルス(MLV)のgag蛋白であるp30蛋白を持続発現する細胞株を樹立するため,MLVのgagとプロテアーゼ遺伝子を含む部分を,β-アクチンプロモーターを有する発現ベクターに組み込みマウスの細胞に導入したところ,約85Kbの蛋白が検出されたもののgag蛋白の前駆体となるp65蛋白やp30へのプロセシングは認められなかった。
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