Project/Area Number |
63015031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松井 正顯 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90013531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 達也 名古屋大学, 医学部, 助教授 (10093030)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 温熱療法 / ハイパサーミア / 局所加温 / インプラント材料 / 感温磁性体 |
Research Abstract |
悪性腫瘍が生体深部に在るときに、腫瘍に埋めこまれた感温磁性体(インプラント)に外部から高周波の交番磁界を印加してヒステレシス損により発熱を起こさせてインプラントの温度を上昇させ、腫瘍細胞を壊死させる局所的な温熱療法のための発熱量の大きい粉末インプラント材料の開発を行った。 まず、ヒステレシス損の効果を最大限に取り出すための200ガウスの高周波発振コイルを作製した。また、新材料の開発のために、現有の単極スパッタリング装置に、新たに購入した電源を設置して、2極スパッタリング装置に改良した。 本研究で用いられた試料はFe_3O_4、Fe_3C、Fe┣D23O┣D24┫D2にSrを添加した(Fe┣D21-x┫D2Srx)O┣D24┫D2、マグネトプランバイト型フェライトのSrO・6Fe┣D22┫D2O┣D23┫D2および CaO・6Fe┣D22┫D2O┣D23┫D2にMgを添加した酸化物である。これらは焼結法によって、作製した。作製した試料について、X線結晶構造解析、ヒステレシテ損、キューリー温度、空気中およびラットの肝臓、膵臓、および大腿部筋肉中に注入した微粉末の温度上昇度を測定した。まず、材料の検討では、結論として、(Ca┣D21-x┫D2Mgx)O・6Fe┣D22┫D2O┣D23┫D2系のX=0.15の試料がキューリー温度(Tc)が最も低く、200ガウスまでのヒステレシス損が最も大きく、発熱量が最大であることが判明した。ラットの生体中での発熱実験では、粉末試料をデキストリン溶液10mlに0.1g〜2gまでを混合して、注射器で注入した。0.5gの場合、約5分間で、48℃までの温度上昇が観測された。従って、本研究で得られた(Ca┣D21-x┫D2Mgx)0.6Fe┣D22┫D2O┣D23┫D2は生体中でも充分な発熱量があることが判った。しかしなから、TcはX=0.15で385℃であり、濃度の濃い場所では温度上昇が大き過ぎた。そこで粉末を歯科材料で固め濃度分布を均一にした棒状試料について調べたところ、最高温度を40〜60℃の間で濃度調整出来ることが判った。
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