肺小細胞癌の血清学的、分子遺伝子学的検索及びその臨床診断への応用
Project/Area Number |
63015112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
上田 龍三 愛知県がんセンター研究所, 化学療法部, 部長 (20142169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有吉 寛 愛知県がんセンター, 病院・血液化学療法部, 部長 (50151189)
小幡 裕一 愛知県がんセンター, 研究所・免疫学部, 室長 (30177290)
高橋 利忠 愛知県がんセンター, 研究所・免疫学部, 部長 (00124529)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 肺小細胞関連抗原 / モノクローナル抗体 / 放射線感受性 / 薬剤感受性 / MTT-ハイブリツドアッセイ / myc遺伝子 |
Research Abstract |
肺小細胞関連モノクローナル抗体として4種の異なる抗体(NE-25、NE-150、PE-35、OE-130)の作成に成功した。これら4抗体を組み合わせることにより、従来の形態学に比し、より客観的な肺小細胞癌の診断や亜分類を可能としたばかりでなく、臨床的にも有用な亜分類が可能となった。これら有用な肺小細胞関連抗原の機能及び遺伝子支配の解析が急務である。又、放射線感受性と表現型には一定の相関が観察された。薬剤感受性と表現型とは直接関係しないが、二重寒天を用いたMTT-ハイブリッドアッセイの開発により、従来困難であった原発腫瘍を用いての薬剤感受性試験を可能とする道を開きつつある。しかし、この方法も胸水やリンパ節転移症例では十分に施行できるが、原発巣を用いた検体の成功率向上の努力がさらに必要である。肺小細胞癌におけるmyc遺伝子群C-、L-、N-myc間の発現に関して、交叉制御を示唆する結果が得られ、その機序解明は興味ある問題である。 本プロジェクトでは肺小細胞癌に対する解析を関連抗原、酵素、培養(変異)株、染色体、発癌遺伝子など多角的に進め、相互の関係を検討してきた。この結果は単に肺小細胞癌の多様性の理解に役立つのみでなく、一般癌研究への応用が可能である。特に特異性の高い抗体の抗原解析、同一患者よりの変異株に観察された発癌遺伝子発現や放射線感受性の差遠は、これら培養株により機序が明らかにされるものと期待される。又、二重寒天法を改良した薬剤感受性試験は、原発癌にも応用可能で、臨床効果と直結したin vitro検索法となり得る可能性がある。 なお、購入備品セルウォツシャー(TMII)は、肺癌関連モノクローナル抗体作成時のスクリーニングに有用で、1度に多くの培養上清を定量的に検索することを可能とし、免疫グロブリンサブクラス特異的な抗体の作成をも可能にした。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)