増殖トリチウムの回収・精製・貯蔵材としてのZr系合金ゲッター材の特性
Project/Area Number |
63055014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Fusion Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
渡辺 国昭 富山大学, トリチウム科学センター, 教授 (50001326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蘆田 完 富山大学, トリチウム科学センター, 助手 (70192953)
松山 政夫 富山大学, トリチウム科学センター, 講師 (90135004)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 1988: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Keywords | トリチウム / ゲッター材 / 合金ゲッター材 / 合金化効果 / 貯蔵 / 供給 / 回収 / 分離 / 濃縮 / 精製 / 同位体効果 / 吸蔵熱 / 水素化物 / ゲッター材設計 / 設計指針 / 電気陰性度 / 平衡圧 / 安全取扱い |
Research Abstract |
金属ゲッターは核融合炉におけるトリチウムの貯蔵-供給-分離濃縮-回収を基本とするプロセシング技術に極めて有用である。筆者らは従来より、Zr系合金をモデルとしてゲッター材の活性発現機構、水素同位体の吸蔵-脱離機構ならびに速度論的および平衡論的パラメータに対する合金化効果を調べると共に、同位体効果を検討してきた。本年度は、上記の基礎データを基に、(1)トリチウム取扱い専用のゲッター材を設計するための基本指針の検討、および(2)同位体効果を利用する水素同位体の分離濃縮技術の検討を行い、下記の成果を得た。 (1)のトリチウム取扱い専用のゲッター材の開発に際しては、従来は候補ゲッター材各々について実験的に温度-圧力-組成を求めて水素化物生成熱(△H)を評価する必要があった。本研究では、100種類以上のゲッター材における水素化物生成熱の実測値と構成元素の電気陰性度との間に簡単な関係式が成り立つことを見い出し、望みの平衡圧を有する合金ゲッター材の組成を予測するための有力な指針を得ることが出来た。この関係式は、金属単体のみならず二元あるいはそれ以上の多元系の合金ゲッターに対しても適用できる従来にない特長を有しており、今後のゲッター材設計にとって極めて有用なものである。 (2)については、水素同位体の吸蔵過程(吸蔵速度)に大きな同位体効果を示す合金ゲッター材を用いて実際に水素同位体混合ガスの分離・濃縮実験を行い、実用化の可能性を確認した。従来、多く見られる水素同位体の分離・濃縮方法では水素同位体あるいは水素同位体化合物間の平衡状態が分離・濃縮操作の性能の上限となるが、本法では合金ゲッターによる水素同位体の吸蔵速度差、即ち、速度論的パラメータにおける同位体効果を利用していると言う従来にはない新しい特長を有する。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)