Project/Area Number |
63109003
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小関 治男 京都大学, 理学部, 教授 (50028106)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 正敬 熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)
佐々木 幸子 京都大学, 農学部, 助手 (00026519)
二井 將光 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50012646)
渡辺 昭 名古屋大学, 農学部, 助教授 (70023471)
大山 莞爾 京都大学, 農学部, 助教授 (40135546)
|
Project Period (FY) |
1986 – 1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥22,200,000 (Direct Cost: ¥22,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥22,200,000 (Direct Cost: ¥22,200,000)
|
Keywords | 葉緑体DNAの全構造 / 葉緑体の起源 / オルガネラのイントロン / オルガネラへの輸送シグナル / ペルオキシソーム |
Research Abstract |
葉緑体とミトコンドリアは自己増殖性のオルガネラであり、眞核細胞の中でそれぞれに独自のDNAゲノムを保有している。しかしながら、その自律性は不完全なものであり、多くの構成タンパク質を核遺伝子にも依存している。オルガネラの遺伝的制御を理解するためには、オルガネラの遺伝子やその発現制御とともに、オルガネラに対する核遺伝子の発現調節や遺伝子産物のオルガネラへの輸送の問題等を併せて研究していかなければならない。動物のミトコンドリアDNAは約15Kbと比較的小型であり、以前から全構造が決定されていたが、植物の葉緑体DNAはその約10倍であり全構造は不明であった。本研究では、ゼニゴケを用いまずその全塩基配列を決定し、遺伝子構成の全容を明らかにすることに成功した。そして、相前後して決定されたタバコ葉緑体DNAとの比較から、全ての陸上植物の葉緑体が単一の起源から発生してきたという説を提唱するに至った。葉緑体の遺伝系は、眞核細胞の中にあって、むしろ原核生物と多くの類似点をもち、光合成細菌の細胞内共生説を支持する結果となった。しかし一方では、葉緑体遺伝子に多数のイントロンが見出され、それらが転写後のRNA段階で除去されることも確認された。また、葉緑体に対する核遺伝子としては、ATPase複合体のγサブユニットに対する遺伝子などが高等植物からクローン化され、大腸菌との相同性が見出されている。動物ミトコンドリアに対する核遺伝子としては、オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)のcDNAがクローン化され、ミトコンドリアへの輸送に関与するシグナル部分や輸送機構が明らかにされるとともに、チオラーゼの遺伝子にはシグナル部分がなく、コーディン領域のN末端部分自体が輸送シグナルを兼ねていることが発見された。このほか、輸送シグナルについては酵母のペルオキシソームをモデル系として詳細な研究が進められてきた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)