Project/Area Number |
63111001
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
旗野 昌弘 東北大学, 非水溶液化学研究所, 教授 (50006293)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
油谷 克英 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (90089889)
今井 清博 大阪大学, 医学部, 助教授 (50028528)
齋藤 信彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20063125)
和田 昭允 東京大学, 理学部, 教授 (10011462)
須貝 新太郎 北海道大学, 理学部, 教授 (80000727)
|
Project Period (FY) |
1986 – 1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥25,400,000 (Direct Cost: ¥25,400,000)
Fiscal Year 1988: ¥25,400,000 (Direct Cost: ¥25,400,000)
|
Keywords | 蛋白質分子の立体構造形成と機能発現 / モジュール構造 / 膜蛋白質 / 二次および三次構造予知 / 変異蛋白質のデザインによる機能解析 / チトクロムP-450 / ヘモグロビン変異体 / 立体構造形成要因の解析 |
Research Abstract |
蛋白質分子内に立体構造形成や機能発現にかかわる特に重要な部分が存在すること、蛋白質分子のアミノ酸配列の中に構造形成や機能発現に不可欠な配列と、それとはあまり関係のないアミノ酸配列があること、柔らかいドメインと硬いドメインがあることなどがいくつかの具体例について明らかにされた。これは数種の研究対象に焦点をしぼり、詳細に吟味したたまものである。なかでも、チトクロムP-450、トリプトファン合成酵素のαサブユニット、ヘモグロビンなどについては世界の当該分野の研究をリードし、インパクトを与えた研究が達成できた。本特定研究の研究は次の4項に要約できる。(I)立体構造形成要因の解析:蛋白質の構造は硬いモジュールと柔らかいモジュールからなり、これが蛋白質の活性中心の周辺を強固している。モジュールを分類する方法、立体構造要素の予知の方法がほぼ確立した。(II)折れたたみ構造形成の動的解析:蛋白質の折れたたみ中間体が分光学的に確認され、機能発現へいたる動的挙動が明確となった。(III)変異蛋白質デザインによる機能解析:チトクロムP-450、ヘモグロビン、トリプトファン合成酵素αサブユニットなどについて多数の変異体が調整され、機能に直接かかわるドメイン、モジュールにおける各アミノ酸残基の役割が明確化された。(IV)巨大蛋白質の構造形成メカニズムの解析:電子顕微鏡観察、X線小角散乱、流体力学的方法、生化学的手法によって巨大蛋白質の構造形成メカニズム解明への手がかりが得られるとともに、各手法の得先が明確となった。これらの研究成果は蛋白質分子の立体構造形成と機能発現に関する基礎的メカニズムを明らかにした。当該分野の世界の研究をリードする研究である。英文にてこれら16名の研究成果と外国の研究者の研究とを併せて成書として世界に向けて刊行する(申請中)。3年間のこの研究課題についての科学研究費の援助を深く感謝している。
|