Project/Area Number |
63113006
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Special Project Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
多田 道彦 大阪大学, 医学部, 教授 (90093434)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿取 信 北里大学, 医学部, 教授 (50050365)
山本 尚三 徳島大学, 医学部, 教授 (50025607)
仁村 泰治 国立循環器病センター研究所, 所長 (50028320)
外山 淳治 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (20023658)
杉本 恒明 東京大学, 医学部, 教授 (60019883)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥23,000,000 (Direct Cost: ¥23,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥23,000,000 (Direct Cost: ¥23,000,000)
|
Keywords | 臓器血流 / 微小循環 / 血栓形成 / 血管攣縮 / アラキドン酸カスケード / 臓器虚血 / 血管内視鏡 |
Research Abstract |
本研究班は、臓器血流の制御とその病態(臓器虚血)に係わる諸問題に重点を置いて血管機能を把握することを主眼とし、以下の三主題に対して新たな知見、成果を得た。1.臓器血流の計測:冠血流のinsitu計測は臨床医学上の重要課題である。この問題については、経食道探触子ドブラエコー法(冠動脈主幹部血流計測)、光ファイバー型レーザドプラ法(心筋内細血管血流計測)、ポジトロンCT(心筋血流の相対分布心筋viabilityの評価)のハード面で開発が急激に進み、その実用化に進展がみられた。2.血管攣縮 血栓形成:この問題は、動脈硬化性血流障害の成因を探る上で最も重要である。薬物による動脈攣縮誘発時に二次的に血小板の活性化や血栓形成の生じることが動物モデル、臨床病態で示された。この際、血管内視鏡によって血管壁病変内膜面の観察が可能となっており、動脈硬化性病変における血栓形成機序の解析にも応用が期待し得る。血栓形成の初期反応において、血管作動性物質が血小板ー血管壁相互間の調節機構を修飾することが知られているが、かかる物質自身の制御機作の解明が、分子レベル、受容体レベルを中心に進展した。3.微小循環とその障害:心筋虚血領域における微小循環系の破綻が心筋壊死の進展を修飾する。本プロジェクトにおいては、好中球の遊走・浸潤と、虚血後の再灌流(再酸素化)に伴う心筋細胞障害の問題を中心に研究を展開した。アラキドン酸リポキシゲナーゼ代謝反応を介した好中球の血管内皮への粘着、塞栓は、微小循環障害発現に深く係わることが示された。心筋再酸素化に伴う細胞障害(酸素パラドックス)については、単離細胞レベルでの研究へと進展し、膜電位振動、膜構造の恒常性、心筋線維配列に焦点を当てて解析が進められた。これらより、臓器虚血における循環・代謝連関の機構解明が大きく進歩した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)