ファンデルワ-ルス界面を利用した単結晶超薄膜の作成とその精密物性の解明
Project/Area Number |
63420021
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小間 篤 東京大学, 理学部, 教授 (00010950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉木 幸一朗 東京大学, 理学部, 講師 (70143394)
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Project Period (FY) |
1988 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥29,900,000 (Direct Cost: ¥29,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥10,300,000 (Direct Cost: ¥10,300,000)
Fiscal Year 1988: ¥19,600,000 (Direct Cost: ¥19,600,000)
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Keywords | ファンデルワ-ルスエピタキシ- / 超薄膜ヘテロ構造 / ダングリングボンド / ヘテロ界面 / 表面不活性化 / 遷移金属ダイカルコゲナイド / GaAs / ポリタイプ / ファンデルワールス・エピタキシー / 単結晶超薄膜 / ダングリンボンド / 電子構造 / 雲母 |
Research Abstract |
本研究においては、研究代表者らが開発したファンデルワ-ルスエピタキシ-法により、絶縁物から半導体、金属、さらには超伝導金属と多岐に亙る層状物質の単結晶単層膜を自由に積層して、天然界にはまったく存在しない人工物質を創製し、それが示す新しい物性を解明することをその目的としている。本年度においてはまず、昨年度に成功したS原子により表面ダングリングボンドを終端したGaAs基板上への層状物質のファンデルワ-ルス・エピタキシ-をさらに追求し、成長第1層とそれに続く第2層以上の成長とで成長温度を変える。二段階成長法による膜質の著しい改善、SーGaAs基板上へのNbSe_2ーMoSe_2ヘテロ構造成長等に成功した。また本研究経費で購入した超高真空装置を用いて、GaAsのS原子による終端化機構の解明に着手し、S原子が表面のダングリングボンドに直接結合して終端化していること、またSと同族のSeによっても同様に安定な終端化が可能である事を明らかにした。 一方NbSe_2膜の成長中のRHEEDパタ-ンの時間変化を、ビデオカメラにおさめ、ファンデルワ-ルス・エピタキシャル成長中の回折点の強度変化を詳しく調べたところ、鏡面反射点の強度が1ユニット層の成長の周期に合わせ、振動する事実が見い出され、1層毎の層成長している事実が明らかになった。さらに高次の回折点では、2ユニット膜成長の周期の振動が発見され、成長膜のポリタイプが2Hタイプである事が明らかになった。RHEED強度振動は、IIIーV族半導体やSi等の薄膜の成長では多くの報告があるが、層状物質の成長ではこれが初めであり、またX線回折等の他の方法では不可能なポリタイプに関する情報が得られた意義は大きい。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)