Project/Area Number |
63460124
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子通信系統工学
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
今井 聖 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (50016763)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古市 千枝子 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (90016783)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
|
Keywords | 対数スペクトル / 不偏推定量 / ピリオドグラム・冪関数変換 / 非線形平滑化 / 一般化対数スペクトル / 一般化ケプストラム / 改良ケプストラム法 / セクメンテーション / 音声認識 / 極零形スペクトル |
Research Abstract |
本研究により、変形ピリオドグラムの冪関数変換と非線形平滑化に基づくスペクトル推定法として、一般化対数スペクトルの不偏推定法を確立することができた。以前から対数スペクトルの推定法として準同形法あるいはケプストラム法が利用されているが、この方法はピリオドグラムの対数関数変換・リフタリング(線形平滑化の一種)によるもので、推定値のスペクトルの歪と平均レベルのずれがかなり大きい。本研究の研究代表者等が先に提案した改良ケプストラム法によれば歪の小さな対数スペクトルが得られるが、平均レベルのずれがあり、その値は信号の性質によって多少変化する。これに対し本研究の方法によれば、スペクトルの歪および平均レベルのずれが共に極めて小さな対数スペクトルを得ることができることを確めた。対数スペクトルが不偏であることの条件は、対数スペクトルの性質、ピリオドグラムの性質などから得られることを示し、この条件が、スペクトルが未知の場合の最良線形予測の条件にもなっていることを明らかにした。本研究の方法によれば極零形のスペクトルの推定を正確に行うことができるので、音声信号処理に対し極めて有用である。本スペクトル推定法の確立によって、音声情報処理における難問の一つである不特定話者連続音声の認識に対し効果的な音響音声学的処理法を与えることができた。不特話者連続音声のセグメンテーションのエラーは約5%以下、セグメンテーションを前処理とする連続音声中の音素の認識ではエラーが約15%以下と極めてよい結果を得ている。本研究の第一段階で得た対数スペクトルの不偏推定法は容易に一般化対数スペクトルの推定法の形に拡張することができる。この方法は変形ピリオドグラムの冪関数変換と非線形平滑化に基づくもので、より広い範囲の極零形スペクトルの推定法として有用である。対数スペクトルの不偏推定法に基づく適応信号処理法を提案し有用性を確めた。
|