Project/Area Number |
63480272
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
長瀧 重信 長崎大学, 医学部, 教授 (70010311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 助手 (30200679)
和泉 元衛 長崎大学, 医学部, 助教授 (80039552)
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Project Period (FY) |
1988 – 1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥6,700,000 (Direct Cost: ¥6,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1988: ¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
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Keywords | バセドウ病 / 成因 / サイトカイン / 遺伝子 / サイログロブリン / ペルオキシダーゼ / 細胞性免疫 |
Research Abstract |
自己免疾患であるバセドウ病の成因を明らかにする目的で、甲状腺特異遺伝子(ペルオキシダ-ゼ:TPO,サイログロブリン:Tg)さらにTSH受容体遺伝子の研究を行なった。マイクロゾ-ム抗原と考えられるTPO遺伝子の各種甲状腺疾患における疾患特異性はなく、バセドウ病甲状腺組織から得られた初代単層培養細胞を用いて実験した。サイトカインのうちインタ-フェロン(TFN)γはウイルス感染などにより誘導され甲状腺膜上に異所性自己抗原を発現させるが、同時に甲状腺ホルモンとサイログロブリン(Tg)の分泌を抑制する。この分子機構を明らかにする目的でペルオキシダ-ゼ(TPO)とTgcDNAを用いてそれらのnRNAレベルの検討を行なった。IFNーγはその濃度および時間依存性にTPOnRNA発現を抑制した。同様にインタ-ロイキン(IL)ー1α,β,ILーδ,腫瘍壊死因子(TNF)αを用いた場合も、TSHにより刺激誘導されるTPOmRNA,TgmRNAレベルを抑制した。とりわけILー1はTSHで刺激されるTgの転写活性を抑制した。これらサイトカイン受容体は甲状腺膜上に存在しその標的臓器の一つであることも証明された。さらにバセドウ病患者甲状腺およびリンパ球からDNAを抽出し、レトロウイルスの関与(とりこみ又はその相同性遺伝子の存在)を外来性にせよ内因性にせよgag-probeを用いて検討した。20例のバセドウ病患者中にはIFNγを誘導すると考えられるHIV-1 gag様の塩基配例は認められなかった。最近はTSH受容体遺伝子cDNAの塩基配例が決定され、その遺伝子を用いたバセドウ病の成因の解明についての研究も進行中である。
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