ウパニシャッド思想から原始仏教・ヨーガ思想への展開
Project/Area Number |
63510014
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
印度哲学(含仏教学)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荒牧 典俊 大阪大学, 文学部, 教授 (30027536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 正人 大阪大学, 文学部, 助手 (50183926)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ウパニシャッド / マハーバーラタ / ジャイナ / ゴータマ・ブッダ / サーンキャ / ヨーガ / 四諦現観 / prasamkhya__ーna |
Research Abstract |
本研究の目的とした三つの課題それぞれについて、次のような研究実績を得た。 1.ヴェーダ祭儀文化におけるウパニシャッド思想の成立。ヴェーダ祭式に関する思弁の発達とウパニシャッド思想の成立との関係を解明するために、ウパニシャッド思想の原始形態を示すJaiminiyaーUpanisadーBra__ーhmanaを新写本を用いた原典批判を基礎に文献学的に研究するとともに、その哲学思想を祭式文献に伝えられる祭式行為との関係を確認しながら他文献の類似した思想との比較を行なうことによって、この文献を思想史の上に位置づけることを試みた。この文献の成立がBrhada__ーranyakaーUp.等の最初期ウパニシャッドの成立の前提となっていることを、特に第3章冒頭のブラーナ説をもとに論証した。 2.ウパニャッド思想より原始サーンキャ思想・原始仏教思想の展開。KathaーUpからMundakaーUpをへてマハーバーラタMoksadharma篇へと展開する解脱論の中心に、輪廻の根本原因はKarmanであるか、欲望であるか、したがって何れから解脱するかという問題があり、ジャイナ古経がKarmanから解脱する苦行を説き、ゴータマ・ブッダがそれを批判して欲望から解脱する禅定実践を説いたことを論証した。つづいてMoksadharma篇の新古層分析を試み、それが四段階のマーシュラマ説発達の諸層であり、とくにその第四マーシュラマがaupanisadadharmaとよばれて原始サーンキャ思想として展開していくことを論証した。 3.ヨーガ思想の成立。Yogasu__ーtraが一方でMoksadharma篇の原始サーンキャ思想を継承するとともに、他方で紀元後一世紀の西北インド仏教の四諦現観説と対決しつつ成立したことを解明し得た。その過程をprasamkhya__ーnaなる概念の発達史として論証したいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)