Project/Area Number |
63510053
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychology
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
甲村 和三 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (40022371)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | SD法 / 「時間」概念のイメージ / 「経験時間」のイメージ / 難治性患者の「時間」イメージ / 速度感と時間感の関係 |
Research Abstract |
本研究は「時間」の意識に関する調査および実験的研究である。「時間」を人間の知識的産物として位置づけ、心理的時間を個人の経験的意味と解して、その観念的イメージを分析した。 1.「時間」概念の心理的イメージに関する発達的研究:「時間」概念のイメージ調査を従来の大学生・高校生のみならず、中学生にも実施し、年齢的下限幅を広げた。SD法により20の反対形容語対を7段階で評定させたが、結果は高校生のそれと類似していた。大学生とは因子構造も違い、抽出因子も3因子と比較的単純であった。各形容語対の評定も変動が高く、大学生ほどには形容語対間の観念的関係は強くはなかった。 2.難治性小児疾患者の「時間」イメージに関する研究:諸種の難治性小児疾患者の「時間」概念のイメージを調ベた。健常者と大きく異なる所は少なかったが、健常群の「時間」の少なさ・持続性・抽象性の強調傾向に比して、患者群の感性的偏向は乏しかった。時間を意識せざるをえない活動は健常者のものであった。 3.1000Hz純音による経過時間のイメージの分析:「時間」概念の観念的なイメージに対して、実際に過した時間のイメージを調べた、純音を聞くだけの受動的な状況ながら、実際に過した時間のイメージは観念的イメージとは大きく異なり、経過時間内の過し方(体験内容)が直接的に時間イメージを規定する様子が理解された。 4.「見越し時間測定装置」を用い、光点の移動速度感を手掛りに、目標到達時間を予測させた。その際、光点の速さ・経過時間・判断の確度・情緒状態などについて7段階評定をさせ、評価時間との相関関係を調べた。十分なデータではないが、(移動速度)速いー(時間)短いといった対応関係は得た。しかし、評価値との関係では予想したほど高い相関は見られず、それらは決して一義的関係ではないことが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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