幼稚園における保育の指導法と保育者養成における教育プログラムの関連に関する研究ー領域「言語」を中心としてー
Project/Area Number |
63510081
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychology
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Research Institution | Seitoku University Junior College |
Principal Investigator |
小杉 洋子 聖徳学園短期大学, 初等教育学科, 教授 (30150840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 哲也 洗足学園短期大学, 幼児教育学科, 講師
都築 忠義 聖徳学園短期大学, 初等教育学科, 助教授
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Keywords | 保育者養成 / 領域「言語」 / 発語分析 / 「絵本」 / フィードバック効果 / 「言語」指導 |
Research Abstract |
保育者養成に関わる問題点を明らかにし、よりよい保育者養成の教育プログラムを作成することを最終目的として、過去6年間幾つかの角度から調査・研究を行ってきた。今回の研究は、この一環として、保育内容の「言語」を選び、保育者に対するさまざまな働きかけ(録画による保育場面の再認、実験者や主任の指導、助言、討議等)が、保育者の保育活動や子どもの言語活動に与える影響を分析したものである。 都市近郊の標準的な幼稚園の、5歳児の1クラスを対象クラスとして、絵本の読み聞かせの場面を録画し、録画に基づいて、保育者に上記のようなさまざまなフィードバックを与える。期間中(1988年11月ー1989年3日)、原則としてこれを、週1回づつ繰り返す。実験開始前と終了後に対象クラスとその他の2クラスの子どもの言語反応を測定し、また終了時に各担任による同一絵本の読み聞かせ場面を録画する。以上の資料により、フィードバックの効果を測定する。保育者への指導の主な点は:1.単なる絵本の読み聞かせでなく、絵本を材料として子どもの言語表現を引き出すようにする。2.このため、予め絵本の内容を検討し、子どものイメージを膨らませるような導入、問いかけ、応答を行う。 結果:保育者の変化として、絵本の導入、読み方、間の取り方、子どもの反応の予測、間いかけや応答、保育場面の全体的構成等、多くの点で改善がみられた。また子どもの側も、単なる聞き手ではなく、絵本の世界へ積極的に参加するようになり、感じたことの言語による表現、教師への積極的動きかけ、お互い同士のコミュニケーションの増加がみられた。CATの図版への言語反応では、実験群の子どもは他の2群より言語反応数も、完全な文章の数も多く、かつ実験前と終了時では進歩の傾向がみられた。また、3クラスの資料の比較から、保育者の言語指導のあり方と子どもの言語表現力との強い関連を示唆する資料が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)