Project/Area Number |
63510129
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲葉 宏雄 京都大学, 教育学部, 教授 (10025108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鋒山 泰弘 京都大学, 教育学部, 助手 (30209217)
天野 正輝 京都大学, 教育学部, 助教授 (90024992)
田中 昌人 京都大学, 教育学部, 教授 (90025106)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 到達度評価 / 学力の発展性 / 到達度テスト |
Research Abstract |
1.学力の基本性の段階でのものとは異なる複雑さをもった、発展性の段階に対応した教材、テストの特質の解明としては、以下の研究を行なった。到達度評価実践において、発展性の学力の段階での指導と評価がみられる諸実践を検討し、そこで用いられている教材、テスト問題の特質の解明を行なった。小学校、中学校の理科の力学分野、生物分野の科学的概念や原理の指導を中心に検討することによって、以下の構成原理を明らかにした。科学的概念や原理を言葉による定義によって、基本的に習得させた後、さらに発展性をめざす教材、テスト問題は、その概念や原理があてはまる決行的属性を保った上で、可変的属性を多様に変化させることによって生み出される事例と、決定的属性の一部を欠いているため、その概念、原理があてはまらない事例とを多様に組み合わせることで、構成できる。 2.学力の発展性の段階の具体的な指導・評価方法としての「レポートづくり」の指導方法と評価規準の解明について以下の研究を行なった。中学校、高校の歴史の実践にみられる、論文形式の評価実践の分析を最近の英・米にみられるエッセイ評価の研究を参考にしながら行なった。その結果、以下のような要因を考慮した評価規準の設定が有効であることが明らかになった。(イ)学習者が、ある学習課題を考える際、考慮にいれている情報の量。(ロ)与えられた手がかりとデータを、相互に関係づける際の操作の特徴。(ハ)結論とデータの一貫性。(ニ)結論の閉鎖性と開放性。 3.発展性の段階において、子どものもつ生活的概念に科学的概念をつきあわせていく際の、授業において使用される言語の特質の解明に関しては、いくつかのデータを収集したが、現時点では十分な分析の観点が設定できていないため、今後の課題として残されている。
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