Project/Area Number |
63510251
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
中国語・中国文学
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
W L Ballard 愛媛大学, 法文学部, 教授 (30184914)
W・L・BALLAR 愛媛大学, 法文学部, 教授
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ヴィジピッチ / 呉方言 / 音響音声学 |
Research Abstract |
本年度の補助金によって、研究代表者は、 1.都合4度東京外国語大学アジア・アフリカ言語分化研究所に出張し、同研究所所有の音声分析装置ヴィジピッチを利用して、研究代表者が先年中国における現地調査で収集した資料を、学生1名による実験補助を受けて分析し、呉方言の下位方言に関してその音響音声学的な諸特徴の解明を試みた。 2.約2,000語の形式を対象として、4種の方言については完全な分析が、また1種の方言についてはその3分の2、5種の方言についてはその3分の1の分析が可能となった。 3.また、松山在住の浙江省出身者の協力を得て呉方言資料を新たに収集し、分析対象となる資料を網羅的なものとするよう努めた。 4.なお、収集資料の整理、再生等については2名の学生による作業補助を仰いだ。 5.以上のような補助金交付による研究活動の推進により、呉方言に関する研究代表者の知見は著しく増大した。研究代表者は本年度の研究成果の一部を既に神戸および香港における学会において口頭発表し、これらは近々中国によびフランスで公刊される予定である。これとは別の研究成果も、スウェーデンにおける学会で論読され、やはり中国で一両年中に公刊の予定である。また研究代表者は現在もっぱらヴィジピッチによる分析に焦点を絞った報告を準備中であり、本年10月のハワイにおける学会で口頭発表の予定である。さらに、研究代表者の収集にかける言語資料と分析結果は国内のみならず広く米国、オーストラリア等の研究者にも公表されているが、呉方言という極めて複雑でしかも知られることの少ない言語に関する資料であるだけに、少なからぬ関心を呼んでおり、今後のこの研究分野におけるなお一層の進展を促すものとなるであろう。
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