Research Abstract |
今年度は第2次選考ということで、夏休み以後に交付が通知されたため、申請書の実施計画は申請者が来年度と混同したための内容であることをまずお断りせねばならない。今年度の渡英の際には、まだ交付が確定していなかったため、海外渡航承認書(横国大国第7-20号)によって申請した通り、この一般研究(C)での申請と同じテーマでの基礎的資料収集及びOxford大学のDr.Bruce Mitchell,London大学のDr.Jane Robertsとの会見を目的としていた。Dr.Mitchellには1981年以来advisorになっていただいており、今回もこの研究には始めから賛同して下さっていた。1ケ月の滞在中、contentsについて5回のtutorialをして下さり、何とかこの遠大な計画の骨格を定めることができた。さらにLondon大学に於てDr.RobertsとともにProtessor Janet Batelyと会見する機会を得、この研究への支持を得るとともに引き続いての資料の提供を要請した。また出発直前に会見の約束をしたManchester大学のDr.David Denisonからは、新言語学の研究者達の古英語・中英語文法の研究に関する最新情報を得ることができた。交付の決定を通知されてからは実質的に3ケ月半程度しか時間が残っておらず、必要最低限の書籍の購入と、渡英中コピーした絶版の本や19〜20世紀初頭のdissertationなどのコピーの製本、東大(駒場)の中世イギリス資料センター等から借りたGospelsとChronicleのマイクロフィルムのコピーと製本、さらに京都大学、九州大学、広島大学、神戸大学での洋雑誌とdissertation等外国のphilology関係の書物の収集状況を調べることに費やした。実際に執筆を終えたのはintroductionの部分と、specimen textsの一部分のみである。 以上のようにこの計画は完成までにまだ年数を要し、申請者も3年計画で一般研究(C)に申し込んでいたことをご考慮の上、あと2年、科学研究費での研究の継続の許可を、切に希望するものである。
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