Project/Area Number |
63510270
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
独語・独文学
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
山田 小枝 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (20098635)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1988: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | モダリテート / モダル基本概念 / 必然性と可能性 / 認識の様相 / 極性 / 否定極性 |
Research Abstract |
1.モダル論理の修正でなく、言語現象そのものに基づくモダリテート理論の研究を目標とした。モダリテートのすべての下位カテゴリーに共通の基本概念である必然性と可能性に着目し、その現れかたの違いを左右するものとして、意味論のレベルでは副次的概念を、語用論的レベルでは言語外の情報のかかわり方を吟味したが、とくに下位カテゴリーにおける極性の現れ方の違いに着目した。 2.必然性を一方の極として、それにつづく可能性のさまざまな段階をスケール上に表すことを考えた。そのスケール上で、予想に反して、肯定部分と否定部分は、内部否定、外部否定のいずれにおいてもシンメトリーにならないことが明らかにされた。スケールのめもりと言語表現との関係については論文「モダリティ(II)概念と機能」の中で言及した。可能のさまざまな程度を図示する方法としては、他に二次元的グラフ表現も試みた。 3.言語現象に見られる多様な極性と、その中でのモダリテートの極性について検討した。ことに否定極性との関係を考察した。それについて論文「否定極性の対極化作用」(五十嵐との共同執筆)でその一部を明らかにしたが、否定極性とモダリテートとの関係の解明は今後更に研究を深める必要がある。 4.基本概念を軸とした、認識様態性と叙実性の関係については、特に、語用論的な立場をとっている文献などを検討し、また、言語外の背景を分類することによって、それに照らして適切な解釈を可能にするというアプローチなどを検討した。モダル現象を単純なモダル・非モダルの様式としてではなく、普遍的な言語現象の一部として広い枠の中で取り扱うためには更に多くの課題が残されている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)