熱帯アジア産動植物のビルマ語呼称と学名(ラテン語)によるその同定研究
Project/Area Number |
63510272
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
その他の外国語・外国文学
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Research Institution | Osaka University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
大野 徹 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (20030124)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ビルマ語 / 和名 / 学名 / 同定 / 熱帯アジア / 動物 / 植物 / 対照リスト |
Research Abstract |
今回行なった同定研究によって、従来不正確、不十分にしか知られていなかったビルマの熱帯系動植物の日本語呼称を、植物についてはおよそ1850、鳥については約200種、それぞれ正確に同定する事ができた。こうした成果は、熱帯系動植物の種ごとにビルマ語呼称とそれに照応するラテン語の学名とを直接、調査、照合する事によってもたらされた。研究を進めるにあたって最大の難点は、熱帯系動植物のビルマ語呼称の蒐集の困難にあたった。動植物関係の語彙は、既刊の辞書類に掲載されている名称をリストアップするだけでは決して十分とは言えない。もともと、生活にあまり関わりのない動植物については、ビルマ語の呼称自体かならずしも明確でない場合が少なくないのである。例えば、蝶の場合、一般の人にはアゲハチョウとタテハチョウでさえ区別する事ができない。ナガサキアゲハとアオスジアゲハとをどう呼び分けるのかという事になると、専門家でない限り完全にお手上げである。同じ事はシジミチョウやセセリチョウについても言える。そうした困難から、今回の同定研究ではビルマ語呼称が比較的蒐集し易い熱帯系植物と鳥とに焦点を絞って作業を進めた語彙、「ビルマ語辞典」(昭和52、53年度科学研究費補助金・研究成果刊行費の助成によって実現が可能となったわが国唯一のビルマ語・日本語辞典)に収録されている熱帯系植物と鳥類については大幅な訂正が可能となっただけでなく、未収録の植物名や鳥類名まで明らかにできた。これらの成果は、今後編纂を予定している「ビルマ語綜合大辞典」の中に組み込む事によって、わが国におけるビルマ語研究およびビルマ産動植物の研究に大きく寄与するであろう事は疑いの余地がない。今後は、今回得られた成果を生かして、同じ作業を哺乳類、爬虫類、魚類、昆虫類等についても行い、精密正確な「ビルマ語綜合大辞典」の編纂にまで昇華させていく所存である。
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Report
(1 results)
Research Products
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