Project/Area Number |
63520034
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Politics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五十嵐 武士 東京大学, 法学部, 教授 (60009818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正弥 東京大学, 法学部, 助手 (60186773)
塩川 伸明 東京大学, 法学部, 助教授 (70126077)
馬場 康雄 東京大学, 法学部, 教授 (40013031)
高橋 進 東京大学, 法学部, 教授 (40009840)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 国際政治経済学 / 第二次世界大戦 / 覇権 |
Research Abstract |
本年度は研究を開始した初年度に当たるので、史料および参考文献の収集を中心に行った。第二次世界大戦の勃発というテーマはある面で古くて新しいテーマであり、近年も新たな研究が着実に公刊されている。そうした最近の研究を網羅的に収集すること自体意義のあることであり、特にこの科研のメンバーはアメリカ、ドイツ、イタリア、ソ連、それに理論研究の分野に広がっているので参考文献の収集には比較的成果が挙げられたのではないかと考えている。ただし、そのうえでの問題は経済条件に対する経済政策の選択、またそのいずれかの経済政策を推進する政治勢力、それに政治勢力間の競合という四つのレベルを関連付けながら各国別の分析をし、それが国際政治の場裡で第二次世界大戦の勃発をいかにもたらしたのかと、国際経済から一旦各国の状況を経由して再び国際政治へと因果関係を辿る作業を行なわねばならず、この点での実証研究は今後の課題として残されている。もっとも、それと平行して作業仮設を作るために五十嵐が主としてCharles P Kindleberger、The World in Depression 1929-1939に依拠しながら理論化の作業を行ったが、いまだ最終的な結論を導き出すには至っていた。小林は本科研のテーマそのものとはいえないにしても民主政の挫折の過程も念頭に置いて、「政治的シンクレティズムの動態」と題する力作を助手論文として完成したが、ナチズムゃファシズムの抬頭を説明するのに示唆的であり、本科研のテーマを究明するうえでも有益といえる。このように本年度で研究自体を完成させることはできなかったものの、将来の研究にとって大きな地歩を築けたと考えている。
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