Project/Area Number |
63530041
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Economic history
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
南塚 信吾 千葉大学, 文学部, 教授 (50055315)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1988: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ハンガリー / 農業 / 散居村 / タニャ / 19世紀 |
Research Abstract |
1.研究実施計画にしたがって、19世紀ハンガリーの土地制度およびタニャ関係の文献、新聞マイクロフィルムを入手した。 2.1988年夏に、ハンガリーを訪れたさい、ハンガリー、部、南部のタニャ地方を実際に見学し、視地の専門家から説明を受けることができた。 3.1989年2月には日本の富山県礪波地方の散居村の視察と文献調査を行い、タニャとの相異点を確認することができた。 4.タニャの形成史が、ハンガリーの学界でもまだ定説はないようであるが、中世以来の形成物であり、オスマントルコ支配下にも存続し、オスマントルコの撤退ののち18世紀に再拡大し、19世紀に急速な発展をみせた。同時に19世紀はタニャの分化の時代でもあった。その後、戦間期にはタニャの農村化の動きもあったが、タニャは存続し、第二次世界大戦後には土地改革に伴ってタニャの短い最盛期がやってきた。しかし、ソ連型社会主義の導入によって、タニャは衰退した。ところが、1970年代からこのタニャがまたもや再評価されて活性化されてきている。 5.現在のハンガリーにおけるタニャの世界は、(1)ドナウ=ティサ川間の砂地地方(ケチケメートが中心)、(2)南部の「嵐のコーナー」とよばれる黒土地方(ベーケーシュチャバが中心)、(3)北西部の「白樺地方」といわれる砂地地方(ニーレジハーザが中心)に大別できる。(1)(3)は果宝・野菜、放畜によって繁栄しているが、穀物地帯の(2)は衰退している。また(2)(3)には、それぞれすいらフキア人の列状タニャと円形タニャが見られて興味深い。 6.タニャのあるハンガリー大平原の農業とそれのないトランスダニーブの農業のちがいは、とくに(1)を考えると、大きなものがあり、(1)の農業の多角性が利用される。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)