Project/Area Number |
63540292
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学一般
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
森田 紀夫 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (30134654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敏史 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (20201577)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 2電子励起状態 / Ca原子 / 電子相関 / レーザー多光子励起 |
Research Abstract |
原子の2電子励起状態は量子力学的3体問題の好例として電子の協同運動効果に注目して様々な理論的研究がなされているが、それ等の実験的証明の例は極めて数が少ない。本研究ではCa原子を用いて2電子励起状態の中でもより協同運動効果の影響が強いと考えられている高い励起状態の挙動をレーザーの多光子多段励起により調べる実験を行なった。実験では可視域の色素レーザー2台を用いて4S4P状態を中間状態とする2段励起で4Sns或いは4Sndのリドベルグ状態へCa原子を励起し、更にその状態から色素レーザーの2倍波である紫外レーザー光を用いて2電子高励起状態へ2光子遷移させる方法をとった。生成された状態の観測は、その状態から自動電離してできる1価のCaイオンが更に紫外光を吸収して2価のCaイオンとなったものを飛行時間型質量分析システムを用いて分別受信することにより行なった。この実験システムには以上のように色素レーザー3台を使用するが本科学研究補助金はこのうちの1台の自作のための光学部品購入のために主に使用した。この実験では主としてmsns^1S^e(m=6〜10、n=m+1〜22)及びmdns^1D^e(m=5〜9、n=m+1〜22)の準位を100余り観測することができたが、とりわけ電子相関が特に重要となってくると考えられるn≦m+2なる準位の観測はこのような高励起状態においてはこの実験が初めてであり重要である。観測された共鳴状態には異なるチャンネル間の相互作用による強い干渉効果により著しく分裂したものや自動電離確立が大きく減じられたものがいくつか見られたが、これ等は多チャンネル量子欠損理論によってかなり良く説明することができた。又、一般に2電子がほとんど独立であると信じられているn》mの状態でも独立電子による取扱いから相当はずれていることがわかった。n【approximately equal】mの状態ではスペクトルは電子相関により非常に複雑になってくるが、この解析が今後の重要な課題である。
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