誘導放出および2段階励起分光による励起状態プロトン移動の研究
Project/Area Number |
63540331
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理化学一般
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
伊藤 道也 金沢大学, 薬学部, 教授 (30012610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳村 邦弘 金沢大学, 薬学部, 助手 (90111765)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | レーザー分光 / プロトン移動 / 誘導放出分光 / 2段階レーザー励起 / 過度吸収スペクトル |
Research Abstract |
分子内励起状態プロトン移動とその緩和過程を、レーザー2段階励起蛍光分光と誘導放出分光により明らかにすることを目的として研究を行った。国内および国外の多くの研究者の研究によっても明らかとなっていない3-ヒドロキシフラギンにおけるプロトン移動とその緩和過程を明らかにするため、その誘導体とこの2-ナフチル-3-ヒドロキシクロモンを合成し、その励起状態プロトン移動蛍光、過度吸収スペクトルおよび2段階励起蛍光を観測した。これによれば、プロトン移動により生成した励起状態ケトタウト2-は蛍光緩和により基底状態タウトマーを生成し、このタウトマーより元のエノール体を生成する。この時、基底状態タウマーには2つの寿命成分のあることが、過度吸収スペクトルの減衰、エノール体の生成時間、2段階励起蛍光の時間依存より明らかにした。この2つの寿命成分は、ケト体からエノール体への緩和すなわち逆プロトン移動に2のナフチル基の回転が関与し、短寿命の回転異性体の存在によるものであることが明らかとなった。そしてこれに対応する誘導放出蛍光も観測している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)