位置分解光センサーによるピコ秒短寿命活性種のエネルギー緩和過程に関する研究
Project/Area Number |
63540338
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理化学一般
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
中山 敏弘 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (90164368)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 位置分解光センサー / ピコ秒レーザーホトリシス / エネルギー緩和過程 |
Research Abstract |
光励起による励起分子のエネルギー緩和過程の解明は、励起状態の物理的・化学的挙動や分子間相互作用を理解するうえで重要な基本的課題の一つである。しかしながら、これら緩和過程の多くは極めて速く、ナノ秒あるいはピコ秒オーダーの短い現象の追跡方法の確立が必要である。本研究においては、位置分解光センサーを用いてピコ秒オーダーでの過渡吸収の時間変化を2shotsのレーザー光で精度良く測定し、ピコ秒短寿命活性種のダイナミクスを定量的に検討することを目的とした。今年度において先ず(1)長さの異なる光ファイバー束と一次元ホトダイオードアレイ(MCPD)を組み合わせて、位置分解光センサーを制作した。即ち、モニター光の試料への到達時間を長さの異なる7本の光ファイバー束によって制御し、各ファイバーからのプローブ光をMCPDの各チャンネルで受けると2shotsのレーザーで過渡吸収の時間変化(0〜180psで30ps間隔)が測定できる。この場合、他のチャンネルへのプローブ光の滲み出しは、二つのレンズと光ファイバー束の位置をうまく合わせることにより、殆んど無視できることがわかった。(2)この装置を現有しているピコ秒ルビーレーザーと組み合わせる事により、ピコ秒オーダーでの過渡吸収の時間変化を精度良く検出するシステムを完成させた。(3)四塩化炭素中、1、8-ジブロムアントラキノンのピコ秒レーザーホトリシスにおいて、第二励起三重頂状態の生成と減衰時間が、それぞれ20±IUpsと100±20psなる値が求まった。 現在、一度で測定できる時間巾を広くするために、光ファイバー束の本数あるいは長さを変えることを検討中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)