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光応答性有機・ケイ素化合物の分子設計

Research Project

Project/Area Number 63540377
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 有機化学一般
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

吉良 満夫  東北大学, 理学部, 助教授 (40004452)

Project Period (FY) 1988
Project Status Completed (Fiscal Year 1988)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Keywordsアリルシラン / 光異性化反応 / 1,3-ケイ素移動 / 光応答性有機ケイ素化合物
Research Abstract

アリルシランの炭素間の熱的1,3-ケイ素移動反応は機構的な観点から特に興味深い。ケイ素上の立体配置の反転を伴う協奏的な〔1,3〕シグマトロピー転位とされているからである。一方、光化学的な炭素から炭素への1,3-ケイ素移動反応の明確な例は知られていない。今回我々は初めて、アリルシラン励起状態からの効率のよい1,3-ケイ素移動反応を見い出した。この光反応は光応答機能分子設計の観点から多くの興味深い点を含んでいるので、反応の機構を詳細に検討した。
ケイ素上に芳香族基を有するアリルシランは、種々の溶媒中光照射により効率よく1,3-ケイ素移動して異性体の混合物を与えることが分かった。熱反応とは異なりこの光反応は可逆である。光定常状態においては立体的ち込み合った異性体を多く与えるので、置換アリルシラン合成の観点からも興味深い。この光異性化が分子内反応であることを交差実験によって確かめた。また、ベンゾフェノンの存在下360mmの光照射では反応は全く進行しないことなどにより、この1,3-シリル移動反応は一重項励起状態からの協奏的な異性化であると考えられる。ケイ光寿命および量子収率の測定結果に基づいて、光1,3-ケイ素移動速度は毎秒10の6乗程度と見積られた。光学活性3-メチル-2-ブテニルシランを用いて光異性化の立体化学を検討した。この光異性化反応は熱的な1,3-ケイ素移動反応の場合と同様、ケイ素上の立体化学の反転を伴って進行していることがわかった。両者が同じ反応座標に沿って反応していることを示唆するものである。興味深いことに、光定常状態における異性体比は、温度によって変化することが示された。
同様の光化学的1,3-ケイ素移動がプロパルギルフエニルジメチルシランおよびケイ素上にビニル基、フエニル基などのπ系を有するシンナミルシラン類においても観察された。

Report

(1 results)
  • 1988 Annual Research Report

URL: 

Published: 1988-04-01   Modified: 2016-04-21  

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