修飾金属ポルフィリンと有機基質との多点相互作用に関する研究
Project/Area Number |
63540388
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機化学一般
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
青山 安宏 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00038093)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ポルフィリン / アミノ酸 / 多点認識 / 配位結合 / 水素結合 |
Research Abstract |
分子内に2-ヒドロキシナッテル基をもつRh(III)ポルフィリンとアミノ酸の相互作用を検討し以下の知見を得た。 1.アミノ酸は上述ポルフィリンに極めて選択的に捕捉される。これはアミノ基とRh(III)の配置結合およびカルボキシル基と水酸基の水素結合の二点相互作用を含んでいる。校舎の相互作用エネルギーは約2.1kcal/molでありこれは約40倍の選択性に相当する。 2.上述の相互作用にもとづきアミノ酸を水中より抽出する場合には抽出の容易さはアミノ酸側鎖の疎水性に大きく依存し、ロイシンやフェニルアラニン等はよく抽出されるが、アラニンやセリン等の抽出率は低い。 3.ポルフィリンとして光学活性なものを用いればアミノ酸の補捉は光学選択的となる。β一位にプロピオン酸エステル基をもつ系でロイシンを抽出する場合には約2:1の光学選択性(従って約30%ee)が認められる。 4.分子内にNN-ジメチルアミノチルフェニル基をもつRh(III)ボルフィリンでアミノ酸を抽出すると生成する付加体はアミノ基とRh(III)の配位結合の他に-NH〓D3と-CO_2〓の間の静電相互作用により二点固定されており、これがアミノ酸に対する大きな選択性の原因になっている。 多点相互作用は生体の触媒やレセプターの大きな特徴であるが、合成化合物を用いて実現するのは一般に困難である。nigidなポルフィリン骨格を用いればアミノ酸のような重要な生体関連化合物の多点認識が可能であり、それがアミノ酸の光学分割等にも応用できることが本研究により明らかにされた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)