Project/Area Number |
63540438
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分析・地球化学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
桝本 和義 東北大学, 理学部, 助手 (60124624)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 放射化分析 / 標準添加 / 内標準法 / 標準試料 / サイクロトロン / 電子ライナック / 原子炉 |
Research Abstract |
放射化分析法における定量法の開発は、その精度および正確さの向上のために不可欠の課題であり、これまで多くの研究がなされてきた。本研究で提案した標準添加内標準法は、すべての放射化分析に適用でき、組成が複雑な試料であってもそのマトリックス効果を相殺でき、かつ試料内に照射された線量を正確にモニターできる画期的かつ理想的な定量法である。しかも、高分解能γ線スペクロトメータとコンピュータの利用によって、多元素同時定量が行えるとともに、一度に複数の元素を内標準に利用できるため定量結果の相互検定をも同時に行えるという特徴が明らかになってきた。 本研究ではサイクロトロンによる荷電粒子放射化分析、電子ライナックによる光量子放射化分析法および原子炉による中性子放射化分析に本法を適用し、本法の特徴を明らかにした。 まず、荷電粒子放射化では13MeV陽子により放射化した。試料には主に中性子放射化で分析が難しいボロンや希土類元素の高純度金属あるいは化合物を選び、Ti、Cr、Fe、Sr、Y、Zrなど元素の分析を実施した。内標準には試料マトリックスから生じる核種またはVを添加し生成する^<51>Crを利用した。 つぎに、光量子放射化では、30-MeV制動輻射により放射化した。まず、NBS配布のCoal fly ashとLow alloy steel中の微量元素を本法により定量し、それぞれを地質調査所配布の岩石試料および鉄鋼協会配布の低合金鋼の分析の際の比較試料として活用した。以上により、本法は高い精度と正確さが必要な標準化のための最適の定量法であることが実証された。 中性子放射化では、土壌試料およびフライアッシュ試料中の希土類元素の定量を行った。内標準には遷移金属、アルカリ金属および定量を行わない希土元素等を利用した。2、3の金属元素を内標準にしたとき、定量値に系統的な偏差がみられた。照射粒子のエネルギー・スペクトルなど新たな情報を含んでいる可能性があり、今後更に検討を加える予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)