Project/Area Number |
63540455
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分析・地球化学
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
本水 昌二 岡山大学, 理学部, 助教授 (50032826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 光子 岡山大学, 理学部, 助手 (80108117)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1988: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | イオン会合性試薬 / 試薬の設計 / 機能性試薬 / イオン会合溶媒抽出 / イオン会合ミセル抽出 / 吸光光度法 |
Research Abstract |
高機能性イオン会合性試薬を合成し、分析化学的側面から種々検討し、実際分析への応用についても検討した。(1)陰イオン性試薬として、アゾ系染料イオンのP-(N,N-アルキルアミノフェニルアゾ)ベンゼンスルホン酸誘導体21種類を新たに合成し、水溶液での酸解離挙動、吸収波長等の基礎的物性値を求めた。さらに第四級アンモニウムイオンとのイオン会合体の水-クロロホルム間の分配挙動について検討し、各染料イオンの抽出性に寄与する諸因子を考察し、試薬設計の指針とした。さらにフェノール、安息香酸、ベンゼンスルホン酸に電子吸引性、電子供与性の置換基を導入してその抽出性に及ぼす寄与を、電荷の分散効果、かさ高さの効果、立体障害の点から考察し、イオン会合性及び抽出性の予測を可能とした。 (2)陽イオン性試薬として、P-(N,N-アルキルアミノフェニルアゾ)ピリジン及びそのアルキルピリジニウム塩を合成し、水溶液での酸解離挙動、溶解度等の基礎的物性値を求めた。対陰イオンとして長鎖アルキルスルホン酸、アルキル硫酸イオン、無機陰イオン等を用いて、イオン会合抽出平衡を検討し、抽出性に寄与する諸因子を考察した。これらの諸因子を試薬設計に生かし、新たにキノリルアゾ系染料を合成し、高機能性試薬とすることができた。 (3)トリフェニルメタン系染料の陽、陰イオンのイオン会合反応への機能的利用法として、金属ハロゲノ錯陰イオン、モリブデン-カテコール錯陰イオンのイオン会合抽出-吸光光度法を開発した。 (4)イオン会合体のミセル抽出法という新しい概念を発表し、抽出溶媒のかわりにミセルを用いる方法について検討した。アゾ系染料陰イオンをモデル化合物として用い、第四級アンモニウムイオン、アルカロイド等の医薬品の簡便な定量法も開発することができた。本研究により、機能的イオン会合性試薬開発の指針をかなり多量かつ正確に得ることができ、これに基づいて新しい分析法も開発することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)