光合成水分解系におけるマンガン複合体の分子機構とモデル化合物の合成
Project/Area Number |
63540490
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機・錯塩・放射化学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
赤堀 興造 広島大学, 総合科学部, 助教授 (80034578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎名 隆 広島大学, 総合科学部, 助手 (10206039)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | マンガン安定化33KDa蛋白質 / 光合成水分解複合体 / 水分解活性中心マンガン錯体 / 光合成化学系II |
Research Abstract |
水分解反応を行う光合成光化学系II(PSII)の基本的機能を有する複合体はMn、3種類の膜表在性蛋白質(17KDa、23KDa、33KDa)とPSII反応中心コア複合体(47KDa、43KDa、33KDa(D2)、32KDa(D1)、Cytochrome b-559(Cyt b-559)(9KDa、4KDa)数ケの低分子蛋白質)および集光性クロロフィル蛋白質複合体(28KDa、26KDa、24KDa)から構成されている。このうち水分解能を保持する蛋白質最小単位はPSII反応中心コア複合体と膜表在性33KDaサブユニット蛋白質から出来ている。直接、水の酸化に携わる光合成水分解酵素複合体の活性中心は4個のMn原子が含まれていることが知られているが、その結合蛋白質は未だ単離同定出来ていない。また活性中心Mnに直接結合していないが、このMn錯体安定化に寄与している膜表在性33KDa蛋白質の結合部位やその結合様式については未解決のままであった。本研究では、水分解活性中心Mnの安定化に寄与している膜表在性33KDa蛋白質の結合部位の同定に関する結果を報告する。 水分解能を保持したPSIIコア複合体を比較的穏和な膜可溶化剤(n-オクチル-β-Dグルコシド(OG)、n-ドデシル-β-Dマルトシド(DM)を用いて解体し、それぞれ機能性分子(Chla、Pheoa、β-Carotene、Plastoquinone A、heme)を保持した3種類の副複合体(Complex1;47KDa/43KDa/D2/D1/Cyt b-559/低分子蛋白質、Complex2;47KDa/D2/D1/Cyt b-559/低分子蛋白質、Complex3;D2/D1/Cyt b-559/低分子蛋白質)およびChlaを保持した47KDaと43KDaサブユニット蛋白質の単離に成功した。これらを可溶化剤、OGやDM中で複合体に再構成し、それぞれについて、膜表剤性33KDa蛋白質に対する再結合実験を行った。その結果、活性中心Mnの安定化機能を持つこの33KDa蛋白質を複合体に結合させるには43KDaのサブユニット蛋白質が複合体中に存在することが必要であることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)