Project/Area Number |
63540504
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
遺伝学
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
布山 喜章 東京都立大学, 理学部, 助教授 (20087133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 和 東京都立大学, 理学部, 助手 (70087138)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ショウジョウバエ / 排卵刺激物質 / 生理活性ペプチド / 種特異性 |
Research Abstract |
ショウジョウバエの産卵は交尾によって促進されるが、これは、雄の副精巣で作られる排卵刺激物質(OSS)が精子とともに雌の体内に入るためである。この物質の種特異性はさほど高くなく、異なる種間でも有効である場合が多い。しかし、オウトウショウジョウバエとその近縁種ニセオウトウショウジョウバエの間では、種特異性が認められ、前者のOSSは後者の雌にはほとんど効果を示さない。本研究は、この種特異性の機構を分子レベルで解明することを目的とした。 このために、まず、オウトウショウジョウバエのOSSの精製と講造解析を行った。雄の80%メタノール抽出物を出発機料とし、DEAEセルロースカラムから排除される分画をとり、さらに、逆相HPLCによる2回の分離を行って、クロマトグラム上単ーピークまで精製することができた。このようにして精製された試料について、アミノ酸分析を行った結果、27あるいは28アミノ酸残基をもつペプチドであることが判明した。次に、アミノ酸配列の決定を試みたが、N末端基がエドマン分解されないために、エンドペプチダーゼの分解生成物について配列決定を行い、C末端側の21残基の配列を明らかにした。現在、残りのアミノ酸残基の配列決定を行うとともに、ニセオウトウショウジョウバエのOSSについても精製を進めている。 昨年、チューリッヒ大学のChenのグループは、キイロショウジョウバエで、同様な活性をもつ36アミノ酸残基から成るペプチドの構造決定に成功したが、オウトウショウジョウバエのOSSは、アミノ酸配列の相同性が認められないことがわかった。しかし、両種の雄の抽出物は相互に有効であり、種特異性がみられないことから、今後、この理由の究明を行っていく必要がある。
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