Project/Area Number |
63550291
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子機器工学
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山本 達夫 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (60022125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 健司 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (30182091)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | スイッチング素子 / トンネル / MISダイオード / C-V特性 / ガス検知 / 水素ガス |
Research Abstract |
本研究において評価を行ったガス検知スイッチング素子は、負性抵抗特性を持つトンネルMISダイオードのスイッチング電圧が、雰囲気中のガス濃度に応じて変化する特性を利用した素子である。しかしながら、非常に薄い絶縁膜(I)層の安定性が、素子の実用化に当たっての問題となっている。本研究では、安定な絶縁膜材料の開発のための基礎研究として、ガス検知が絶縁膜に及ぼす影響を素子の容量-電圧(C-V)特性の評価を通して調べた。本素子の基本的なC-V特性を測定するために、熱酸化法によって形成した通常のSiO_2膜を絶縁膜層とする素子を製作した。測定は購入物品のCメータ/C-Vプロッタ装置をコンピュータ制御して行い、素子への加熱およびガスの暴露も同時に行える。これらの測定・評価の結果、以下のことが明らかになった。 1.本素子のC-V特性は、基本的にはMOSとpn接合との重ね合せであるが、素子のスイッチングに対応して容量が急激に増加する。このことより、C-V特性から素子のスイッチング電圧と保持電圧を見積ることができるという新しい知見が得られた。 2.素子の動作温度の上昇とともに、通常のMOS接合と同様なフラットバンド電圧の移動が観察され、本素子の高温でのガス感度の増加の原因が、絶縁膜/半導体界面障壁の変化に関係あることが確認された。 3.水素ガスを被検出ガスとしたとき、本素子のC-V特性は、従来のMOS構造の水素ガス検知素子とは異なる変化を示した。このことは、金属/絶縁膜界面に形成される水素誘起双極子層のみが本素子の感応機構に関わっているのでは無いことを示唆している。すなわち、本素子の場合には、吸着水素が非常に薄い絶縁膜層を通して絶縁膜/半導体界面ならびに半導体自身に何らかの影響を及ぼしているという新しい知見を与えている。これらの詳細な解析をさらに進めることにより、安定な絶縁材料に要求される特性が明らかになるものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)