強誘電性液晶を用いた光アドレス型高速空間光変調器に関する研究
Project/Area Number |
63550294
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子機器工学
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
栗田 正一 慶應義塾大学, 理工学部電気工学科, 教授 (50051074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 信一 慶應義塾大学, 理工学部電気工学科, 専任講師 (10146722)
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Project Period (FY) |
1988
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1988: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 光コンピュータ / 強誘電性液晶 / ライトバルブ / アモルファス・シリコン / 光論理素子 / 空間光変調器 / 画像処理 |
Research Abstract |
光コンピュータは将来の超高速・巨大容量計算システムの一つとして最近広く関心を集めている。その基本構成要素である空間光変調器は光メモリや並列処理が可能であり、液晶ライトバルブはその代表的なものである。我々は液晶に数+μsの応答を持つ強誘電性液晶を、光感応材料に数μsの応答、高分解能、可視光域で高感度のアモルファス・シリコン(aーSi)フォトセンサを用いたライトバルブを提案、作製して来た。本年度はまず、自発分極の大きいCSー1018を用い、aーSiの膜厚制御による高耐圧化も行った結果、液晶部分のみの応答が35μsで、ライトバルブとしての応答時間は70μsの高速性を実現した。この値は液晶ライトバルブの応答時間として他に類を見ないものである。さらに配向の再現性と大面積での均一性を実現するため、PIQ配向膜を用いたラビング法の最適化を行った。これによりこれまでのシェアリング法による素子に匹敵する応答時間を維持しつつ約100mm^2での均一性を得ることが出来、アレイ化への見通しが得られた。また本素子特有の構造に着目し、新らたに透過型ライトバルブを作製した。これにより反射型では困難であったアレイ化素子での配向状態の評価が容易となっただけでなく、反射型に比べ、読み出し光の損失が70%から40%に低減出来コントラスト向上に寄与することがわかった。透過型素子についても2×2=4素子のアレイ化を行い、OR及びNOT動作、そして光双安定動作を確認した。応答時間、メモリ特性、コントラストの温度依存性及びティルト角、応答時間の電圧依存性を測定し、現在3×3=9素子のアレイの作製を行っている所である。これによって素子の空間分解能の限界評価、フォトリングラフィ技術の構築、各素子の単独、並列駆動の方法の開発といった課題に取組んでいる。近い将来にはテレビ画像を利用した動画像の演算処理が可能な空間光変調器を開発したいと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
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